子供の頃は色々な虫を飼っていました。蟻も当然飼育したことがあります。

確か大きな四角いガラスでできた金魚の水槽だったと思います。それに庭の土を1/3ぐらい入れて石や木等も入れて形を整え、そこに庭で捕まえた蟻を入れました。

今から考えると、全て働き蟻です。

水槽の上側は、やはりガラスの蓋(ふた)がありますが、隅の1カ所には蓋がとれるように大きな隙間があります。この部分は、紙などで隙間を上手く埋めて使いました。

この水槽に入れられた蟻は多分数10匹程度でしたが、暫くすると穴を掘り始めます。蟻同士が争いもしなかったのは、恐らく同じ庭の巣穴にいた同じ種類の蟻だったからだと思います。

数日経過したころに、蟻の餌と称して、蜘蛛等を入れました。蟻が蜘蛛を襲う様子をみてわくわくしていました。今から思うと少し残酷ですが、当時の子供達にとっては、この程度のことは普通の遊びでした。

最近、蟻の研究者が著した本を読んだところ、蟻を観察するのに土は余分なものであることを知りました。

それによると、観察できるように透明なプラスティック製の蓋がしまるものであれば良いようです(完全密閉は避けてください)。大きさは弁当箱程度のものでOKです。

この中に、女王蟻1匹と水分補給のための水を含んだスポンジを入れます。そして、餌は蜂蜜を水で薄めたものを準備します。(女王蟻は、以前交尾した雄の精子を体の中に蓄えているため、1匹で産卵できます)

暫くすると産卵しますので餌を与えます。餌(ハチミツ)は小さな入れ物に入れて簡単に交換できるようにした方が良いでしょう。卵から蟻がでてきたら、虫等を小さく刻んだ餌も準備して、ハチミツと交互に与えると早く成長するそうです。

餌のハチミツは水と混ぜると変質してしまうため、餌をやるたびに交換した方がよいそうです。尚、容器内は蟻の排泄物や餌などから、カビが生えたりすることもあるので、時々掃除をしなければなりませんが、蟻の数が増えてくると、蟻酸の影響からか(?)カビも生えなくなります。

そして3年も経つと蟻の数は増えるし、蟻も大きくなって、このような小さな容器ではかなり手狭になります。

そのため、本格的に観察できる容器を作ることになります。結論から言うと最初から、その本格的な観察容器を作った方が面倒はないと思います。

本格的な観察容器と言っても、それ程すごいものではありません。

《観察容器:平置きタイプ

大きさは25×35㎝程度で、厚さは10mm程度のものです。

これを平置きして上と下から観察できるようにしたものです。上と下は透明な樹脂やガラスです。そして、その上下の樹脂などの間には10mm程度の細い角材(長さは多種準備します)を入れて部屋を作ります。

作り方は、下側の樹脂(またはガラス)の上に、平置きした角材を載せます。この角材は部屋の壁や通路の壁に相当するものです。あらかじめレイアウトを考えて、それに合った角材の長さのものを準備します。

そして、接着剤で角材と樹脂を接着します。最後に上蓋(樹脂またはガラス)をかぶせて完成です。

蟻の観察容器のレイアウトで気をつける点は

①女王蟻の部屋は独立させる(ドアのない別部屋)。この部屋でも水分補給できるように整えます。

②その隣に少し大きめの部屋を作る。(ここが巣になります、ここに水を含んだスポンジを置いてください)

③迷路のように入り組んだ通路を作る。

④迷路の先には運動できる広場を作る。ここに餌場も造ります。

このような準備をして直射日光のあたらない暖かい場所に置きます。そして①と②の上には厚紙で覆いをすると蟻が落ち着くスペースになります。

《観察容器:縦置きタイプ》

平置きタイプでは、土がなくて蟻が巣穴を掘るところが観られないと思う方は、縦置きタイプがお勧めです。

これも樹脂やガラス製の透明な板2枚を1㎝ぐらいの間隔で合わせたものです。ここにパーライトと呼ばれる白い人口土を半分ぐらい入れたものです。

パーライトは貝殻を焼いて細かくしたものです。そのため、土と違いカビなどは生えませんし、ガラスもきれいに保てます、その上、黒い蟻との区別がついて観察しやすい利点があります。

1㎝の間隔にしたのは、穴を掘っても両側から透けて観ることができるからです。

この縦置きタイプは、両側の透明板をしっかり固定するため、木枠を作る等の工夫は必要です。