昆虫は、深海を除いた場所なら地球上のどこにでも生息していると言っても過言ではない程の環境適応能力があります。

《-65℃以下になることもある南極で生息している昆虫》

「トビムシ」は、普通は落ち葉の下や土の中にいますが、北極や南極にも分布している昆虫です。この昆虫は不凍液を体内に蓄えて凍結を防いでいます。また、氷河にのみ生息する「セッケイカワラゲ」も寒さに強い昆虫です。さらに「ユスリカ」は、様々な極限環境に適応できる昆虫です。

《40℃以上の土地にいる昆虫》

「トビムシ」「ユスリカ」「ミギワバエ」

《アフリカの乾燥した砂漠に生息する昆虫》

「ネムリユスリカ」

《海水の水辺に生息する昆虫》

「ウミアメンボ」属の昆虫は、46種いますが、大部分は沿岸で生活しています。ところが5種は外洋に広大な分布域を持っています(大西洋・太平洋・インド洋)。しかも驚いたことに、翅がないため海表面でのみ生活している生物です。

《浅い海水中に生息する昆虫》

「ウミユスリカ」

《塩田に生息する昆虫》

「オオツノハネカクシ」は全国の塩田に生息して塩田に被害を与える害虫でした。

《油田に生息する昆虫》

「セキユバエ」は成虫になると普通のハエに見えますが、幼虫時代は原油のプールの中で生活しています。餌は原油に落ちて死んだ昆虫などです。

《有毒ガスを放出する硫黄孔に生息する昆虫》

「ハンミョウ」や「ユスリカ」の仲間

このように様々な厳しい環境に適応できる昆虫達は、元々は高温多湿な熱帯地方で誕生しましたが、やがて標高の高い所や高緯度の寒冷な地域、さらには、砂漠などの乾燥地帯などにも進出していくことで、その地域の気候に徐々に適応していったものと考えられています。

今のところ、海で生活する種類は限られていますが、他の地域で生活しづらくなるなどの環境の変化があれば、多くの昆虫が海中で生活するようになって、やがては深海に進出して行っても不思議ではないと思います。