(1)昆虫の体の側面などにある「気門」という器官の役目

昆虫には人にあるような肺という器官がありません。そのため、空気は口で吸っていないのです。そのかわり、昆虫には「気門(きもん)」という穴が体の側面などにあって、空気を吸って酸素を取り入れ、二酸化炭素を気門から外に排出しています。

気門から取り入れられた酸素は、全身に張り巡らされている空気の通り道である「気管」を通って体のすみずみに運ばれます。この「気管」の末端は、細く枝分かれしていて筋肉や内臓などの組織に入っていて直接酸素が供給できるようになっています。

尚、体の大きなカブトムシや、飛び回るミツバチなどには「気のう」という空気を貯められる袋のような器官がお腹にあります。

これは「気管」の一部が膨れたもので、激しい運動をして一度に大量の酸素を必要とするような時のバッファーとしての役目や、空気の袋が体の中にあるために、そこから組織までの距離が短くなって体のすみずみまで酸素が供給されやすくなっています。

(2)昆虫の耳の場所

ほとんどの昆虫は耳を持っていないと言われています。その代わりに、音を触覚や身体にある毛、等のセンサーで感じています。

又、耳を持っている昆虫も、人のように頭付近にあるのではなくて、胸や腹、そして脚などにあります。

(3)昆虫の暑さ対策

昆虫は熱さに強いという印象がありますが、変温動物ですので運動や気温による影響を受けやすいのです。そのため、体温が下がれば動けなくなるし、体温が高くなりすぎると弱ってしまいます。

あまり知られていない昆虫たちの暑さ対策には次のようなものがあります。

①    ナナホシテントウは、真夏の炎天下を避けるために、草の根本で秋まで夏眠します。

②    赤トンボが長いお腹を上に立てて(逆立ちして)休んでいるのは、強い日差しを少しでも避けて体温上昇を防いでいます。

③    アゲハチョウの幼虫(いもむし)は黒い体をしていますが、太陽光の吸収を少なくするために半分立ち上がるような恰好をして直射日光の当たる面積を小さくしています。