サイチョウは、ブッポウソウ目サイチョウ科に分類される鳥です。見た目も少し変わった鳥で、下向きに曲がった大きなくちばしがあって、頭部には、サイの角のような角質でできた突起があります。

サイチョウの名前は、このサイの角のようなものを持っていることに由来しています。そして、雄の全長は110-160㎝と大きく、雌はそれよりも少し小柄です。羽毛は全体的に黒く、腹部と腿は白色です。

このサイチョウは樹上で生活をしていて地上にはほとんど降りません。

独特な姿をしていて有名な鳥ですが、鳴き声はラッパのような声で鳴き、飛ぶ時の羽音もゴワッ、ゴワッと大きな音をたてます。

(1)奇妙な巣作りと子育て

サイチョウは、巨木の洞(ほら)の中に卵を産んで、雛を育てます(およそ105日間)。その洞の入口は、雌が中に入ると、雄が運んでくる泥団子を使って、くちばしがとおるぐらいの小さな穴に狭められます。

このようにして密室状態になった巣の中で、雌は卵を孵化(ふか)させて雛(ひな)を育てます。雌の食べ物は、雄が木の実を運びます。

雌は、小さな穴からくちばしを出して雄が運んでくる木の実を受け取りますが、子育て中に雄が運んでくる木の実は、24,000個もあるそうです。

そして雛が飛び立つ、1週間くらい前になると、雌は泥で作った入口を壊して外にでますが、中にいる雛によって、入口の穴は再び補修されます。

その後は、雛が飛び立つまで夫婦で餌を雛に運びます。

(2)子育て中の洞の中の状態

このように、ずっと洞の中に閉じこもって子育てをしているので、雛が巣立った後の洞の中は、さぞかし汚いだろうと想像してしまいます。

しかし、洞の中には、ゴミどころか匂いすらありません。

その理由は、巣の中には腐敗したものや糞を好んで食べるスカベンジャーと呼ばれる昆虫が住んでいるからです。アフリカのサイチョウの巣の例では、400個体以上の昆虫がいたそうです。

サイチョウとスカベンジャーと呼ばれる昆虫は共存共栄をしていたのです。