鳥の記録を調べてみると信じられないようなものがありました。それは、200日間も飛び続けた記録です。

2013年に有名な科学誌に掲載されたもので、ヨーロッパ(スイス)とアフリカ西部(越冬地)を行き来する「シロハラアマツバメ」という鳥(3羽)から得られたデータです。

200日間、一度も陸上や水面などに降りないで、飛び続けたということは、6ヶ月以上もの期間になります。それ程の長期間になると、想像を超えてしまいますが、恐らく食事や睡眠も飛びながら行っていると考えざるをえません。筋肉疲労も飛びながら、何らかの方法で解消しているのだと思います。

このデータは、「シロハラアマツバメ」に所在地と生態活動レベルが計測できるGPSデータロガーを装着して、そこに蓄積されたデータを解析して得られたものです。

GPSデータロガーは、様々な国が打ち上げて地球の周りを周回している人工衛星からの電波を受信することで、鳥の位置を測定しています。多くの人工衛星からの距離で判定するため、位置精度は高くなりますが、発信機は備えていませんので、鳥を回収した後に蓄積されたデータを研究者が解析することになります。

そのためデータ取得には時間がかかります。今回も大変な苦労があったと思います。

今回のGPSデータロガーは、鳥の生態活動レベルのデータも同時に記録されていますので、羽ばたいているのか、或いは滑空しているのか判別できるようになっています。

この調査は、スイスの鳥学会で渡り鳥を研究している、Felix Liechti氏、Willem Witvliet氏、Erich Bächler氏と、ベルン大学(スイス)応用科学・情報工学のRoger Weber氏たちによって行われました。

尚、「シロハラアマツバメ」は、長期間飛び続けているようだと、ささやかれていました。そのため、非繁殖期を選んで、7ヶ月以上の期間のデータを解析することに挑戦したようです。

それにしても、半年以上の期間を飛び続けるとは信じられないデータですが、海の生物には泳ぎ続けるものもいます。泳ぎ続けることで知られているシロイルカが、眠る時には片目を閉じて半球睡眠をするそうです。
海の中は浮力も大きいため、理解しやすいのですが、空中を飛んでいる鳥の、凄くて不思議な能力には改めて驚かされました。

尚、アマツバメ類は、体内に多くの脂肪をためこむことができる体をもっていて、巣も断崖絶壁にあることから足は断崖絶壁に引っかけられるように鋭くとがっていて歩くのには適していないそうです。そして、大きな口をしていて、昆虫類を食べます。

このような体の特徴を考えると、「シロハラアマツバメ」にとっては、空中で過ごす方が快適なのかもしれません。