カラスは鳥類の中でも知性が高いと言われています。そして、カラスは様々な遊びをすることも知られています。以下は、日本中にいる、ハシボソガラスについての内容で記載します。

カラスの遊び

■公園のすべり台から何度もすべり降りる(羽根を広げてバランスをとりながら、背中ですべる)
■雪の斜面で滑降をする(この時、捨てられていたフタ等の上に乗ってすべることも観察されています)
■寺院の屋根でカラスが集団で体を滑らせる(これを何度も繰り返している)
■ボールを壁にぶつける
■公園などで寝そべっている鹿の耳に、鹿の糞を入れる
■ゴルフ場で、プレイしている人が打ったゴルフボールをくわえて、持ち去ってしまう(これは頻繁にあることから、プレイ中のゴルフボールが持ち去られた場合は、ルールにも反映されています)
■高い所から物を落として、地面に落ちる寸前にキャッチする

このような内容は、カラスの遊びと思われます。研究者によると、遊びは、高度な知能を持っている証拠になります。
カラスが遊びをすることだけでも凄いと考えてしまいますが、カラスの「くるみ割り」行動を観察すると、さらにカラスが高度な知性を持っている生物であることが判ります。

カラスのくるみ割り行動

くるみの種子は油脂分が多くて、カラスは大好物ですが、その殻は非常に硬くて容易に割って種子を食べることはできません。
硬さは、モース硬度というもので表します。判りやすくするため、道路(アスファルト)のモース硬度と比較してみます。
アスファルトのモース硬度=(1〜2)程度、くるみの殻のモース硬度=3.5程度
つまり、くるみの殻は、アスファルトの道路よりも2倍ぐらい(1.75〜3.5倍)硬いのです。そのため、カラスは様々なことを行ってくるみの殻を割ることを試みます。
以前、高級外車のテレビコマーシャルで、カラスが走行している車にくるみをふませて殻を割らせようとしているシーンがありました。
カラスの、この行動は、1970年代に仙台市で研究者たちによって観察されたものです。その研究者たちは、カラスが車にくるみをひかせる行動の難しさを次のように考察しています。
『車にくるみの殻を踏ませるために行うこと』
① 適度な車の交通量・・・交通量が多すぎると、くるみが割れても、回収できないし、少なすぎるとチャンスが巡ってこない。
② アスファルトのような硬い地面・・・土等の柔らかい地面では、車にくるみが踏まれても衝撃は伝わらないため、くるみは割れない。
③ タイヤが通過する位置の見極め・・・くるみを路面に置いても、タイヤが踏む場所でなければ、ふんでもらえません。
④ くるみの成熟度の見極め・・・くるみは殻の外側に分厚い果肉がついていますが、果肉に覆われている状態のくるみでは、タイヤに踏まれても、弾き飛ばされるだけで、殻が割れないことが多い。
『凄い工夫』
効率良く車に、くるみを踏ませるために、信号機で停車しているタイヤの前にくるみを置くカラスもいます。もちろん何度も試行錯誤をして、かちとった行動です。

このように、カラスは、固いくるみの殻を車に踏ませることで割ることを知っています。しかも、何度も失敗を繰り返して最適な方法を身につけるそうです。本当に、カラスの知性には驚かされます。