世界で語られているバラにまつわるお話

花・野草
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バラという花はゴージャスな花の代表で、花を知らない人でもバラと聞いただけで、そのイメージを思い浮かべることができると思います。

それ程、ポピュラーな花ですから、様々な話題も提供してくれます。

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薔薇という漢字の由来

薔薇(ばら)の「薔」という字は、日本では「ヤナギタデ」という1年草で、ちょっと湿ったところには大抵生えている雑草です。

そして、薔薇の「薇」という漢字は、「ゼンマイ」という山菜を示しています。

「ヤナギタデ」や「ゼンマイ」からは、バラのイメージは感じられませんが、蔓(つる)という共通点があります。

実は、「薔」という漢字は中国では、マメ科の「カラスノエンドウ」を指していて「カラスノエンドウ」には蔓(つる)があります。
また、「薇」の「ゼンマイ」の新芽は、渦巻き状に巻かれていて「つる」を連想させます。

そして、薔薇(ばら)の木をよく見てみると、つるを伸ばして他の植物などに寄りかかりながら成長していく様子が確認できます。

「カラスノエンドウ」には蔓(つる)があり、これはバラと同じです。

これは、漢字で書いた「薔薇」の意味を紹介したお話でした。ちょっと長くて面倒くさいですが、バラの愛好家は逸話が好きなんです。

「青いバラ」の意味が「不可能」から「奇跡」にかわった逸話

バラの花は、八重咲を思い浮かべますが、元来のバラは、5枚の花弁だったそうです。これは世界中で改良が行われた結果です。

花の色も、最初は赤と白の2色でした。
15世紀の英国で、赤いバラのランカスター家と、白いバラを紋章としていたヨーク家が王位継承争いをしたことは有名です。

現在は、様々な色のバラの花がありますが、1900年頃から行われた品種改良から生み出されたものです。

しかし、「青いバラ」の花は、品種改良をしても作り出せませんでした。そのため「青いバラ」は、「不可能」を意味する代名詞として使われていたほどです。

そして、21世紀になって遺伝子工学技術で「青いバラ」を作ることができるようになりました。これは、快挙として世界中で受けとめられたことから、「不可能」を意味した「青いバラ」は「奇跡」という意味で使われるようになったと言われています。

このようにバラの花には様々な逸話があります。それは、世界中の人々から愛され、慕われている証拠です。

バラの花は、5000年も前から栽培されていて、品種の改良も数1000年に亘って行われてきた歴史があります。

これからも、品種改良は続けられていて、今は見ることもできない、全く新しいバラの花が登場するかもしれません。

少しずつ、花の名前を覚えようとしている私にとっては、楽しみを通り越した驚異の世界です。

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