ホタルブクロという花の名前を知ったのは最近ですが、以前から気になっていた花です。

夏の初め頃、河川敷の土手に紫色の袋のような花が咲いていました。私は、花の名前を知らなかったため、不覚にもリンドウだと勝手に思い込んでいたのです。

最近、花の図鑑を見るようになってから、ホタルブクロという名前を知りました。

ホタルブクロの名前は、子供が袋のような花の中にホタルと入れて遊んだことに由来しているそうですが、本当にホタルを花の中に入れてみたいと思いました。

花の中でホタルが光ると、ピンクの袋がうっすらと明るくなりそうです。

原産地は日本や朝鮮半島、それにシベリア東部で、比較的寒冷地でしたが、花が咲く時期は初夏ですからホタルが出てくる時期と重なりそうです。そんなチャンスがあったらチャレンジしてみます。

そして、花の図鑑から、ホタルブクロは、自分のおしべで受粉をしないように特別な工夫をしていることも判りました。

今回は、ホタルブクロが自家受粉をどうやって避けているのかについて纏めました。

自家受粉を避けるためのホタルブクロの特別な工夫

植物は、自分のおしべで受粉してしまうと、正常な形で子孫を繁栄できなくなる可能性が高くなることから、できるだけ同種の他の花粉で受粉したいと考えています。

そのために、ホタルブクロは次のような対応をしています。

① おしべは、まだ花が咲ききらない時に既に成熟していて、葯(やく)から出した花粉をめしべの側面に付着させます。

② この時、めしべは成熟していないため受粉できませんが、おしべの花粉が付きやすいように細かい毛を周囲に密生させています。

③ おしべは、めしべの周りに花粉をつけた後に、しなびてしまいます。

④ 花が咲き始めると昆虫などのポリネータが訪れてきて、おしべは彼らの体に付着します。トラマルハナバチは、ホタルブクロの袋状の花に体がぴったり合っているため、めしべの周りについたおしべはハチに受け渡されます。

⑤ めしべが熟成時期をむかえると、めしべの周囲にある細かい毛は落ちてしまいます。そのため、めしべに付着していたおしべも落ちてしまうのです。

⑥ このような仕組みのため、自分の花のおしべは、めしべが成熟した時には既に無くなっていることから、自家受粉はしません。

この一連の機構は複雑ですが、自分の花粉を他のホタルブクロに供給して、他のホタルブクロからの花粉を受粉する仕組みとしては、とても精巧に作られています。

このような仕組みで自家受粉を避ける手法は、キキョウやツリガネニンジンなどでも持っています。