数年前にテレビ報道などで話題になっていた外来昆虫のクビアカツヤカミキリムシは、現在でも関東地方等でじわじわと侵入域を拡大しているようです。

クビアカツヤカミキリムシは、桜の木や梅・桃の木などの木々を食い荒らして枯れさせてしまうため、放っておくと桜のお花見もできなくなってしまうと懸念されています。

特に利根川流域では急速に生息域の拡大が観察されていて行政関係者や専門家などから注意の声があがっています。

クビアカツヤカミキリムシとは?

■外観

クビアカツヤカミキリムシは、20mm~40mmの大きさで光沢のある黒色をしていますが、首付近(前胸背板)は左右にとがったコブのある赤色をしています。(おしゃれな、赤いマフラーをしているようです)

頭部から前に伸びている2本の触覚は体長よりも長いように見えます。

■海外の生息域と日本国内への移入分布域

クビアカツヤカミキリムシは、中国、モンゴル、朝鮮半島、そして台湾、ベトナムなどのアジア地域に生息しています。(イタリアやドイツでも一時的に侵入していたことがあります)

日本国内には2012年に愛知県、2013年に埼玉県で発見され、2015年には群馬県、東京都、大阪府、徳島県、2016年には栃木県で見つかっています。

その後も侵入の拡大は継続していて、2017年6月には栃木県佐野市や足利市の桃栽培園で桃やスモモの樹木(113本)の被害が確認されています。

■生態

クビアカツヤカミキリムシの成虫は6月頃に出てきて、樹皮の割れ目などに産卵します。翌春にふ化する幼虫は樹木の表皮付近や中心部で、2~3年過ごします。

幼虫は、樹木の内部を食い荒らすため、幼虫が成虫になって外に出る時にできる穴の付近や、樹木の根本には大量のゴミ(木くずと幼虫の糞が混ざったもの)が排出されます。

1本の木に5匹から10匹いると、その木は枯れてしまうそうです。排出された木くず等の写真をみると、食い荒らされているということが良く判ります。

クビアカツヤカミキリムシの駆除と防除

クビアカツヤカミキリムシに被害を受けた木は、木くずと糞が混ざったゴミが排出されています。そのような木の内部には、幼虫がいる可能性があるため次の方法で退治します。

① クビアカツヤカミキリムシが産卵のために侵入した穴を見つけます。
② 針金などを使って、穴の中にある木くずなどのゴミをかき出します。
③ 穴に殺虫剤を注入して、内部にいるクビアカツヤカミキリムシを駆除します。

尚、防除は成虫の活動期に行います。
樹木に防鳥用の網を巻き付けると、クビアカツヤカミキリムシは木の内部に入ることができません。そのため、産卵できないため防除方法として有効です。

クビアカツヤカミキリムシも生き残りをかけて必死なのだと思いますが、農家の人にとっても死活問題です。桜の花を見ることが出来なくなるのも困ります。

何時も思うことですが、人間にとって害虫になる生き物は、大抵繁殖力が強いですね。

逆に考えると、繁殖力が強いから害虫として認識されるのでしょうね。