日本の花は、四季折々に花を咲かせてくれますが、春に咲く花が秋や冬に咲いてしまうことがあります。これを狂い咲きと呼んで、夕方のニュースなどで報道されることもあります。

日本のように春夏秋冬が、明確に判る気候では狂い咲きは稀です。たまにしか起こらない現象のため、ニュースになるのですが、ではどのようにして狂い咲きは起こるのでしょうか?

桜の花が春に開花する仕組み

狂い咲きが起こるのは、花の咲き方で色々なケースがあると思います。そこで、おなじみの桜の花の場合について、狂い咲をする仕組みを調べてみました。

桜は、翌春に花を咲かせるため夏頃には、将来「葉」になる「葉芽(はめ)」と花になる「花芽(はなめ)」を作っています。

しかし、夏の終わりごろになると、これからむかえる厳しい冬越しのために休眠の準備をはじめます。

夏から秋になって日照時間が少しずつ短くなると桜は、成長を抑えるための植物ホルモン(アブシシン酸)を、葉から供給して「葉芽(はめ)」や「花芽(はなめ)」の成長速度を低下させます。

成長を抑えるアブシシン酸は、冬の間に少しずつ減少していきますが、日照時間が長くなる春になると、成長を促進する植物ホルモン(ジベレリン)が供給されるために、発芽が促進されて開花します。(植物ホルモンは動物ホルモンとは違い、どこで作られるのか不明です)

桜の花が狂い咲きをする仕組み

以上のように桜の花芽(はなめ)は、葉から供給される成長抑制ホルモンによって、成長速度にブレーキをかけられて極寒の冬には開花しないようになっていました。

つまり、花芽(はなめ)が作られた後で、何らかのアクシデントによって成長抑制ホルモンが供給されなければ、晩秋や冬に開花してしまう狂い咲きが発生してしまいます。

この場合の成長抑制ホルモンは、葉から出るため、もしも台風などによって葉が落ちてしまえば桜は休眠状態にならないで、狂い咲きをしてしまいます。

 

以上は桜の事例ですが、何時も何気なく見ていた花の開花にも、丁度よい季節を調節するための仕組みがありました。植物たちは、人間からみるとじっとしているようにしか見えませんが、内部では様々な仕組みが働いて季節の変化等に対応していることが判りました。