日本では春になると、毎年同じように桜の木の下でお花見をします。最近では海外から日本に桜の花を目当てに旅行する人も多くなりました。

桜の花がいっせいに咲いた姿をみると感動しますが、桜の花は、木の下から鑑賞しやすいように下向きに咲いています。

木の下からお花見をする人には、丁度良いでしょうが、多くの花が日光に向かって上向きに咲くのとは反対です。

桜の花が下向きに咲く理由は何でしょうか?

桜の花が下向きに咲く理由

サクラ

桜の花は、一部の品種を除いて下向きに咲きます。
その理由は諸説あって決着していませんが、花の付き方による「構造的な理由」は有力です。次に、桜の花の構造からみた、下向きに咲く理由を紹介します。

桜の花の付き方

桜の花は、1つのつぼみから複数の花を咲かせます。そのため、窮屈(きゅうくつ)に咲くのを嫌うのでしょう。長い柄を伸ばして咲きます。(食用の桜にできるサクランボを見ると、長い柄の先に実があります。)

花数と桜の健康

面白いことに、1つのつぼみから出る花数は健康のバロメータになっていて、
ソメイヨシノでは「6個以上:とても健康」、「5~4個:健康」、「3個以下:元気がない」
を目安にして樹木医が診断しています。(財団法人 日本花の会)

花を支えられなかった細くて長い柄

桜の花が下向きに咲く理由は、花がついている柄が細くて長いため重力に引っ張られて、柄が下に曲がっていたからです。

梅と桃と桜の花の違い

梅や桃の花は、桜に比べて花柄が短く、直接枝についているように見えます。これなら重力に逆らって、しっかりした枝で支えられます。そのため、上向きの花も下向きの花も一定の割合で存在できます。

このように桜の花が細くて長い柄の先にあるため、支えきれなくなって下向きに咲くという理由は納得できます。

それでは、上をむいて咲く桜とはどんなものなのでしょうか?

上向きの桜の種はどんなものなの?

上向きの花をつける桜の品種名は「天の川」です。
この桜は、枝が横に張らないで上を向いています。そのため、普通の桜とは異なり、樹の形はホウキを逆さにしたような形です。樹の大きさは、3メートル程度の小さなサイズのため、庭に植えて楽しむこともできます。

そして花は、上向きに伸びた枝の先に柄を伸ばして、八重咲の薄いピンクの混じった白い花をつけます。
花には柄もありますが、枝と同じように上を向いてすっくと立っているため、気のせいか、しっかりした柄に見えます。

聞いてみたい桜の気持ち

桜の花

多くの桜の種は、下向きの花を咲かせて人々を楽しませてくれます。そして、桜の花の下に集まってお花見をする人々を見つめています。

理屈で考えると、細長い柄の先に花があるので、重さに耐えかねて下向きになるとか、樹が大きいため、受粉をする虫に気づかせるために下向きに咲くなどが考えられますが、本当のところは、桜に聞いてみないと判りません。

桜も、大勢の人々に自慢の花をしっかり見てもらいたいのかもしれません。