多くの植物は、動物と違って動きません。
私達は動き回ることが大好きで、どこにでも出かけられる楽しみを知っています。そういう私達が植物を見ると、根を張って動き回ることができない植物はつまらないだろうなと想像してしまいます。

しかし、動かなくても生きていける植物から動物を見ると、動物たちはいつも動き回っていて大変だろうなと感じているのかもしれません。
では、植物たちの祖先とはどんな生き物だったのでしょうか?

地球上に生命が誕生した38億年前にさかのぼると、現在ほど植物と動物の違いはありませんでした。植物と動物は、同じ祖先から進化していったと考えられています。

何故、植物は動き回らなくても生きていけるのでしょか?

動物は、食べ物を探すためいつも動き回っています。
草食動物は生きるために草などの植物を食べていますし、肉食動物は草を食べる草食動物を食べなければ生きていけません。

ところが多くの植物は、同じ場所から動きませんし、動物を食べたりしなくても生きていけます。それは光合成をして、生きるための栄養を作り出していたからです。

光合成って何だろう?

光合成

光合成は、太陽光線のエネルギーを使うことで、水と二酸化炭素から糖分を作っています。つまり、光合成とは、植物が生きるために必要な糖分を作り出すことです。

植物は、光合成で糖分を作り出すだけでなく、土壌に含まれる栄養分を根から吸収して、生きるために必要な全ての物質を作り出すことができます。そのため、植物は食べ物を探して動き回る必要がありません。

このように植物は、生きるための栄養物質を全て自分たちで確保することができる生物です。そのため、植物は「独立栄養生物」と呼ばれています。

これに対して、動物は植物を食べる草食動物やその草食動物を食べる肉食動物のように、自分たちで必要な栄養分を作り出すことはできない生物です。そのため動物は、「従属栄養生物」と呼ばれています。

植物が光合成という機能を獲得した理由とは?

動物は光合成ができませんが、植物はどうして光合成が出来るのでしょうか?
その秘密は、植物の細胞内には光合成を行う「葉緑体」があることです。この「葉緑体」は動物の細胞内にはありません。

このように細胞膜内に「葉緑体」を持っている植物は光合成をすることができますが、実は「葉緑体」は別の単細胞生物だったようです。

「葉緑体」は独立した単細胞生物だったの?

植物の細胞膜内の核には遺伝子がありますが、それとは別に「葉緑体」の中にも葉緑体としての核を持っています。このことは、「葉緑体」は、独立した単細胞生物だったことを示唆(しさ)しています。

つまり、「葉緑体」は、大きな単細胞生物に取り込まれましたが細胞の中で共生するようになったというのです。これは細胞内共生説というもので、現在の生物学で有力な学説です。

言い方を変えると、植物の祖先は、大きな単細胞生物と光合成をすることのできる小さな単細胞生物が出会うことで生まれたと考えられています。

光合成のできる植物はすごい生き物だった!

光合成という言葉は頻繁に聞きますが、植物たちは光合成をするため他の生物を食べる必要がないということをはじめて知りました。

これは画期的なことです。今まで光合成の素晴らしさに気づきませんでした。

光合成は植物の祖先が獲得した能力ですが、植物たちの生活は本当のエコロジーでした。植物を調べると次々とすばらしさに気づかされますが、この頃は、植物たちを尊敬のまなざしで見ている自分に気が付くようになりました。