昨年(2017年)は、兵庫県尼崎市で、コンテナ内で特定外来生物のヒアリが発見されて以来、ヒアリのニュースで大騒ぎになりました。その後、環境省の集計データで、26事例(12都道府県)も検出されています。

そして、2018年5月9日には、大阪府の小売店から中国製の家電製品を購入した購入者が梱包した段ボール箱内に、ヒアリの死骸(1匹)が入っていました。このヒアリのサイズは、体長7-8mm程の女王アリと確認されています。

今年も、ヒアリの話題が世間を騒がす時期になってきたようですが、朗報ともいえるニュースもあります。それは、ヒアリの判別時間に関するものです。ヒアリの定着を防ぐには初期対応が最も効果を発揮するため、直ぐに判定できる手法は、待ち望まれていました。

ヒアリ判別時間の短縮化

これは、ヒアリの判別が短時間でできるようになったというニュースです。

従来は、見つけたアリが本当に、ヒアリなのかを判定するのに数日間かかりましたが、今回報道されたDNAによる検出キットで行うと、2時間で判別できます。

新手法と従来の判別方法の比較

新手法は、国立環境研究所が開発したもので、アリをすりつぶして取得したDNA溶液に、開発した試液を混ぜて温める方法です。すりつぶしたアリの中にヒアリがいた場合、ヒアリ特有のDNAが反応して溶液の色が白濁することで判ります。検出キットの精度は高くて、ヒアリの脚、1本でも反応するそうです。

これに対して、従来の方法は、専門家がヒアリと思われる検体を顕微鏡で観察して判別していたため、専門家への依頼手続きや輸送などの手間が発生します。この方法では、直ぐに数日間かかってしまうでしょう。

開発した検出キットは、希望する自治体や企業などに試験的に配布しはじめおり、2019年度以降は、状況に応じて生産する見込みの予定です。

ヒアリ包囲網

従来のヒアリの判別法は、専門家が顕微鏡で判別していました。ヒアリの判別法なんて考えたこともありませんが、実際にヒアリ対策に携わって、一刻も早く措置しなければならない関係者にとっては、とても大切なことだったのでしょう。

数日間を要した判別法が2時間程で対応できるのは画期的です。ヒアリの侵入を防ぐにはすごい武器になるでしょう。

また、最近の殺虫剤は、ハエ・蚊だけでなく、ゴキブリや蜂用途などと目的に合ったものが開発されていて、アリの駆除剤も多くなりました。

そんな中で、殺虫剤メーカーは、昨年度に海外で効果を確認していて、今年はヒアリに効くという殺虫剤も発売されるようです。

アリにとっては受難の時代ですが、ヒアリではない別のアリにとっては、ヒアリの判別法が出来て喜んでいるかもしれません。
従来は、ヒアリかどうかの判別がされるまでの数日間のうちに、その他のアリもかなり駆除されていたでしょうから…。