暑い夏に備えて、グリーンカーテンを作る時期になりました。ツルのある植物は、ぐんぐん伸びて成長するため、グリーンカーテンにはもってこいですが、アサガオやニガウリは何故、それほど早く成長することができるのでしょうか。

何故、ツル植物の成長が早い理由を調べてみました。

ツル植物の秘密

ツタ


ツル植物には、次のように早く成長するための秘密がありました。

細い茎

ツルを持っていない植物は、成長するための体を支える茎を持っています。ところが、ツル植物は、ツルで支柱や、他の植物にしがみつくため、太い茎は不要です。

つまり、ツル植物は太くて立派な茎を作るためのエネルギーを成長するためだけに振り向けることができるのです。これが、ツル植物が早く成長する1つ目の理由です。

太い管

ツル植物は、水分や養分を吸い上げる道管(どうかん)や、光合成で作った養分を吸い上げる師管(しかん)が太いという特徴があります。

道管や師管は茎の中を通っていて、これを太くすると茎の強度が低下するため、通常の植物の道管や師管の太さは細く作らざるをえません。

ツル植物は茎の強度を気にしないで管を太くすることができます。そのため、水分や養分を素早く先端に届けられるため、早く成長することが出来るのです。これが、ツル植物が早く成長する2つ目の理由です。

では、それ程早く成長しなければならない理由は、何なのでしょうか。

早く成長したい理由

ツル植物が出来るだけ早く成長する道を選んだ理由は、光合成をするために太陽光線を受けることのできる場所に葉を茂らせたかったからです。

どんな植物も光合成をしなければ生きていけないため、上に伸びようとします。そして、普通の植物は太い茎を作ることで他の植物よりも大きく成長して太陽光線を独占する方法を選びました。

ツル植物は、太い茎で大きく成長するという発想を変えて、一刻も早く大きく成長することで、太陽光線を獲得する方法を選んだのでしょう。

これは、大きな植物が付近にあっても、あきらめないで成長することができる画期的な方法です。

ツル植物の特別な仕掛け

ツル植物は、他の大きな植物などに巻き付いて体を支えながら成長します。そして、巻き付きやすいようにさまざまな仕掛けを持っています。

巻きひげの仕組み

ツル


アサガオの巻きひげは、先端が何かに触れると巻き付いて固定します。この巻きひげはラセン状になっていて、まるでバネのような働きをしていますが、このラセンの向きは途中で反転しています。

ラセンが途中で反転する理由は、引っ張られた時に、ちぎれにくくするための工夫です。

巻きひげ先端の吸盤

ブドウ科のツタは、秋になると紅葉して冬には落葉するタイプです。このブドウ科の巻きひげの先端には吸盤があって、くっつきやすい構造をしています。

壁に貼り付く吸着根

家の壁など貼りつくようにして伸びるツタは、吸着根と呼ばれる茎から出てくる根があります。この吸着根には、吸盤があって特殊な粘液を出すことで垂直な壁などに貼りついていました。

生きるための特別な仕掛けを獲得したツル植物

ツル植物が、あっという間に成長する理由は、太陽光線を獲得するための、生き残りをかけた画期的な手法でした。そして、他の大きな植物などに巻き付いて体をささえるために、吸盤を持つことや、特殊な粘液を出すなどの工夫をしていました。

また、ツルのラセンの向きも同じではなく、途中で向きを変えることをして外力が加わった時に、ちぎれにくくする工夫をしていました。