カッコウとはどんな鳥でしょう

カッコウの絵

カッコウの絵

まだ朝靄(あさもや)のある早朝に、森の方から「カッコー、カッコー」という鳴き声を聞いたことがあるという人は多いでしょう。「カッコー、カッコー」という声を聴くととても懐かしさを感じます。

ただし、他の鳥の巣に産卵して子育てをさせる托卵(たくらん)でも有名で、「ずる賢い鳥」というイメージが定着しています。しかし、実際にカッコウを見た人は少ないでしょう。

そんな、カッコウという鳥の概要と、どうして托卵しなければならないのかなどを調べてみました。

カッコウの概要

カッコウは、ヨーロッパやアフリカ大陸で生息する鳥で、日本には夏鳥として5月頃にやってきます。九州よりも北の地域に滞在しますが、渡りの中継地として沖縄諸島などにも立ち寄ります。

大きさは、35㎝程でハトよりも少し大きく、体色は頭から背中部が灰色、胸から腹部は白地に灰色の横縞があって、翼と尾は黒褐色をしています。なお、メスのカッコウは、ノドの付近が赤褐色をいています。

カッコウの特別な足指

普通の鳥の足は、3本の前指と1本の後指ですが、カッコウの足指は前後2本ずつあります。これは、「対趾足(たいしそく)」というもので、木に止まりやすい形状です。キツツキやオウムなども「対趾足(たいしそく)」をしています。

カッコウの托卵

カッコウは、オオヨシキリ、モズ、アオジ、ノビタキ、ホオジロなどに托卵(たくらん)します。托卵(たくらん)は、自分で産んだ卵を他の鳥に育ててもらう行動のことです。

そのため、騙(だま)しやすいように卵が似ている鳥や、巣から離れることの多い鳥を選んで托卵しているようです。
次にホオジロの巣に托卵する理由を紹介します。

ホオジロに托卵する理由は?

ホオジロはスズメと同じくらいのサイズで、カッコウとはだいぶ大きさが違いますが、ホオジロの巣に托卵しやすいという理由は2つあります。

一つ目の理由は、抱卵はメス一羽で卵をだくからです。そのため、自分の食事の時などには巣を離れるため、カッコウがホオジロの巣に入って卵を産むチャンスがあります。これが、カッコウがホオジロの巣に托卵する一つ目の理由です。(なお、ホオジロのメスにトラブルなどがあると、オスが変わって抱卵することもあるようです)

二つ目の理由は、ホオジロの卵の色とカッコウの卵の色が似ているからです。

托卵でカッコウが育つ理由は?

カッコウは、仮親鳥(育ての親)の巣に卵を一つ産むと、もともとあった仮親鳥の卵を一つ巣から捨てて、トータル数が合うようにします。

そして、カッコウの卵は、仮親鳥の本当の卵よりも少し早く生まれてきて、他の卵を巣の外に捨ててしまうため、エサを独占して育つことができます。

どうしてカッコウは托卵するのだろう?

自分が生んだ大切な卵を、カッコウは何故、他の鳥に託して育ててもらうのでしょうか。

その理由は、カッコウに聞いてみないと本当には判りませんが、カッコウやホトトギス類の托卵をする鳥は、体温保持能力が低くて、環境や運動などで体温変化が激しいことが判っています。

そのため、自分で卵を抱くと卵が孵化(ふか)できなくなることもあります。つまり、「カッコウが托卵するのは、体温変化が激しいため」という説が有力です。

まとめ

カッコウという鳥は、ヨーロッパでも鳴き声からカッコウと呼ばれています。そして、森の方から聴こえる「カッコー、カッコー」という太い声にはとても癒されます。

今回、カッコウという鳥を調べて、托卵をする鳥たちは、体温変化が激しくて自分では卵を孵化させることができないという事情も知りました。

ちょっと、ずる賢い鳥というイメージには変わりありませんが、托卵も厳しい自然界で生存するための智慧(ちえ)なのでしょう。