オナガはミステリアスな鳥

オナガの絵

オナガの絵

オナガという鳥は、黒い帽子を目深にかぶって、背中の途中から長い尾まで、綺麗な青色の似合うとても気品のある姿をしていて、飛んでいる姿を下から見ると、まるで2つの扇を広げたようにも見えます。

しかし、オナガの鳴き声は、まるで恐竜たちが喧嘩をしているような「ギュエーギュエー」などと濁った声を響き渡らせます。

オナガは、見た目の姿とはかけ離れた声を出して人を驚かせますが、不思議な生息域をしていて鳥学者も悩ませています。そんなミステリアスなオナガについて紹介します。

オナガの生態

オナガはムクドリ程の大きさの鳥ですが、瑠璃色(るりいろ)をした背部と長い尾を持った美しいシルエットをしていて、とても気品に満ちています。

その姿とは似合わない酷い声は、カラスの仲間ということを現しているのでしょう。オナガの食べ物はカラスと同様に雑食で、木の実から小鳥まで食べてしまいます。カラスと同様に人を怖がらない性格で、パン屑なども食べます。

オナガの子育て

オナガは、5月ごろに営巣を始めますが、数10羽の群れで生活しているため、巣も集団で作ります。巣は枯れ枝などを木の上に集めた皿状のもので、その上に葉っぱや獣毛などを敷いて作ります。

産卵数は6個~9個と多く、産卵後17~20日ほどで孵化(ふか)した後、約18日で巣立ちます。

オナガの産卵数は多くて大変ですが、子育ても群れで助けあいます。親鳥は「つがい」でエサを運びますが、そこに前年に生まれた若鳥たちがヘルパーとして加わり協力して子育てをします。

体力のある「つがい」は、ヒナが巣立つと、再度卵を産んで子育てをしますが、群れで子育てをする体制が整っているため、安心して対応できるのでしょう。

オナガの生息域

オナガはスペインやポルトガルなどのイベリア半島や、ロシア東部と中国の東部、日本などを含んだ東アジアなどと、かなり離れた地域に分布しています。

なお、遺伝子解析をした結果、イベリア半島にいるオナガと日本のオナガは種が違うことが判っています。

日本のオナガの生息域

1970年頃までの日本では、本州の全地域と九州の一部に分布していましたが、その10年後の1980年には西日本や九州では生息が確認できなくなってしまいました。

現在では、南限は房総半島、西限は福井県、そして北限は青森県で、生息分布の中心は関東地方と言われています。

まとめ

オナガという鳥の優雅な姿からは想像できないような酷い声は、オナガがカラスの仲間ということで、少し納得しましたが、不思議な生息域については、鳥学者も悩ませているということを知って、余計に興味が湧いてきました。

地球規模で離れた地域に点在しているオナガの世界的な生息分布よりも、私は日本国内での分布の偏りに興味をそそられます。

また、オナガが群れで子育てをヘルプすることにも驚かされました。普段はどこにでもいる鳥として何気なく見ていましたが、オナガという鳥のことをますます知りたくなりました。