一年中つぼみを付けているセイヨウタンポポ

タンポポの写真

タンポポの写真

先日、河川敷を散歩している時に、黄色くキラキラ輝くタンポポの花を見ました。秋になってもタンポポは咲くのかと思いましたが、去年の冬にも何処かで見たことを思い出しました。

調べてみると、セイヨウタンポポは、ほぼ一年中咲くことができるそうです。しかも在来種のタンポポに比べると他にもさまざまな点で子孫を増やす手段を持っていました。

近年では、セイヨウタンポポと在来種が交配した雑種も増えて来たようですが、純粋な在来種は少なくなってしまったそうです。

セイヨウタンポポと在来種を比較して、在来種の減少理由を確認してみようと思います。

セイヨウタンポポはいつ頃どんな理由で渡来したの?

セイヨウタンポポの原産地はヨーロッパですが、セイヨウタンポポの葉は、サラダとして食べられ、根はタンポポコーヒーとして飲用されていました。

欧米人の間では、そんな風に食されていたセイヨウタンポポですから、日本に渡来した理由は次のような欧米人による持ち込みと考えられています。

『セイヨウタンポポが日本に入ってきたのは、明治時代初期の頃、札幌農学校(現在の北海道大学)の教師をしていたアメリカ人が野菜として持ち込んだものが野生化したと言われています。』

セイヨウタンポポの増殖能力

セイヨウタンポポが急激に日本に定着した理由は、次のようなすごい増殖力を持っているからと言われています。

増えるタネ

セイヨウタンポポは、1つの花(頭状花)が咲くと、在来種の2倍の約200個のタネを付けます。そして、セイヨウタンポポの一株には5つ程の花が咲くため、1,000個のタネができます。

このタネは、発芽すると約3ヶ月でタネを付けるため、半年経過すると、1,000個のタネは各々から、1,000個のタネを作りだします。

これは計算上のことですが、セイヨウタンポポは、半年で、タネ1粒を100万個のタネに増やすことが出来るということになります。

しかも、在来種の場合は、花を咲かせるのは春だけで、そのタネは、秋になるまで発芽しません。これだけでも圧倒的な差が出てしまいそうですが、次の生殖方法を比べても子孫を繁栄させる能力は圧倒的に違っていました。

単為生殖で増える

セイヨウタンポポは、受粉しなくても、メシベだけでタネを作る「単為生殖(たんいせいしょく)」で子孫を作ることができます。

これに比べて、在来種のタンポポには、そんな能力はありません。それどころか、「自家不和合性(じかふわごうせい)」のため、自分の花粉を自分のメシベに付けるだけでは、タネを作ることができません。

「自家不和合性(じかふわごうせい)」の植物は、自分の花粉では受粉できないため、仲間のタンポポが近くにいないと子孫を作ることができません。そのため、在来種のタンポポは、群生する必要があります。

まとめ

セイヨウタンポポの能力を調べた結果、子孫を作る能力は、在来種を圧倒していました。しかし、私は、在来種が少なくなる理由について、セイヨウタンポポの増殖能力とは関係ないのではないかと考えています。

在来種のタンポポは、群生をしなければ子孫を繁栄させることができませんが、開発が進んで群生できるような場所は少なくなってきています。このことが、在来種のタンポポを減少させた真の理由と推論します。

また、交配種が増えてきたのは、環境変化に対応しようとする在来種のタンポポの生き残りをかけた戦略なのでしょう。