環境省の渡り鳥飛来状況データ

白鳥の写真

白鳥の写真

環境省は、渡り鳥の飛来状況調査を毎年秋から翌年の春まで(3回/月)行っています。調査地は全国で39ヶ所の特定の場所のため、地元の方から見ると、もっと観察場所に適した場所があると感じるかもしれませんが、日本全国を俯瞰(ふかん)してさまざま渡り鳥を観察しているため、やむを得ないのでしょう。

考えてみれば、すごく貴重なデータです。このデータを使わせて頂き、日本に来るコハクチョウとオオハクチョウについて、特徴のある傾向をまとめてみることにしました。なお、コハクチョウの亜種の白鳥も数羽観察されていますが、今回はそれらのデータは削除してまとめています。

集計データ

調査

2018白鳥飛来データ

2018白鳥飛来データ

期間データは、2017年秋〜2018年春を集計しています。調査地は、環境省が調査した全国39ヶ所の地域です。そのため、実際に日本に来たハクチョウの一部のデータになります。

ハクチョウの飛来数(調査地での総計:103,593羽)

      • コハクチョウ(56,270羽)
      • オオハクチョウ(47,323羽)

コハクチョウの飛来地と飛来数

    • 北海道:浜頓別クッチャロ湖(4,398羽)、宮島沼(429羽)、ウトナイ湖(925羽)
    • 青森県:小湊(56羽)
    • 秋田県:大潟草原(1,229羽)
    • 宮城県:伊豆沼(354羽)
    • 山形県:大山上池・下池(22,098羽)
    • 新潟県:佐潟(20,571羽)
    • 福島県:阿武隈川西田堂坂(2,204羽)
    • 石川県:片野鴨池(2,056羽)
    • 静岡県:桶ヶ谷沼(8羽)
    • 島根県:中海(108羽)
    • 滋賀県:琵琶湖(1,834羽)

オオハクチョウの飛来地と飛来数

      • 北海道:浜頓別クッチャロ湖(160羽)、宮島沼(47羽)、ウトナイ湖(632羽)、濤沸湖(457羽)
        野付半島・野付湾(1,299羽)、厚岸・別寒辺牛・霧多布(別寒辺牛川下流・厚岸湖)(16,052羽)
        厚岸・別寒辺牛・霧多布(琵琶瀬川下流)(450羽)
        風蓮湖 根室市側(3,845羽)、大野川河口(18羽)
      • 青森県:小湊(2,050羽)、十和田湖(46羽)
      • 秋田県:大潟草原(797羽)
      • 宮城県:伊豆沼(20,270羽)
      • 山形県:大山上池・下池(136羽)
      • 新潟県:佐潟(541羽)
      • 福島県:阿武隈川西田堂坂(431羽)
      • 茨城県:千波湖(68羽)
      • 石川県:片野鴨池(1羽)
      • 島根県:中海(9羽)
      • 滋賀県:琵琶湖(14羽)

まとめ

2017年秋〜2018年春の期間に環境省が調査した地点に飛来(着水)したハクチョウは、コハクチョウ(56,270羽)、オオハクチョウ(47,323羽)でした。

これらのデータからは、コハクチョウは北海道の西北にあるクッチャロ湖方面に飛来して、主に日本海側の越冬地に向かっていました。オオハクチョウは、北海道の東北側方面に飛来して、主に太平洋側の越冬地に向かっていました。

調査対象地に最も早く飛来するのは北海道のウトナイ湖で、オオハクチョウ(2017.9.7)、コハクチョウ(2017.10.5)でした。

調査対象地で最も長い期間ハクチョウが見られるのは、ウトナイ湖の263日間でした。調査地点の平均はオオハクチョウ(136日)、コハクチョウ(118日)でした。

北海道地域の調査対象地は、凍結してしまうため、越冬の中継地になります。そして、越冬を済ませてから故郷に戻る時の休憩地点にもなっているため、長い期間に亘ってハクチョウを見ることができるのでしょう。

そのため、本州地区の調査地点(青森県は除外)での初飛来日と最終滞在日の期間を比較してみました。この場合の調査地点の平均はオオハクチョウ(91日)、コハクチョウ(99日)でした。本州地区の調査地点(青森県は除外)で、最も長い期間ハクチョウが見られるのは、伊豆沼のオオハクチョウで158日でした。

今回の集計は、2018年度に飛来したハクチョウのデータです。本来は長期間のデータを分析しないと傾向はつかめないでしょう。参考に留めて下さい。