カラスの縄張り

カラスの写真

カラスの写真

日本で多く見られるカラスは、ハシブトカラスとハシボソカラスですが、都市部でゴミをあさっているのは、大抵ハシブトガラスガラスと思ってもよいでしょう。

その理由は、縄張りがあるからです。

縄張りとは?

「縄張り」というのは、「自分や仲間以外の者を受け入れないで、自分たちだけで利用する空間」のことを指しています。

ハシブトガラスの場合は、繁殖期に成長すると、オスとメスの2羽で「縄張り」を持つようになりますが、「縄張り」への侵入者の扱いは、繁殖の時期と、それ以外の時では違います。

繁殖期に巣に近づく侵入者対応

子育てを無事に済ませるために卵を産んで巣立つまでは、特に「縄張り」意識は強くなります。

普段なら気にしない地上にいる犬や猫などの動物や人に対しても、巣の近くに来ると大声を張り上げて威嚇(いかく)します。

カラスの縄張りエリア確認に適した時期

ハシブトガラスは、子育てが終わると本来の「縄張り」を主張するようになります。「縄張り」エリア特定には、子育てが終わる時期を待つのが良いでしょう。

ハシブトガラスの縄張り主張対象者

カラスは、「縄張り」内に入ってくる生物の全てを排除するわけではありません。自分の「縄張り」を主張するのは、同じ資源を求める「同種の個体」や天敵の「猛禽類(もうきんるい)」などです。

つまり、ハシブトガラスが縄張りを主張する相手は、同種の「ハシブトガラス」や近縁種の「ハシボソガラス」と、猛禽類の「トビ」などでしょう。

ハシブトガラスの縄張りエリアの確認方法

ハシブトガラスの縄張りエリアは、その地域の資源の密度や、個体の戦闘力などで決まるため、個体によって異なります。

都市部に「縄張り」を持っているハシブトガラスは、ビルの屋上や鉄塔などの高い場所から侵入者を見張っています。カラスなどの侵入者が「縄張り」に飛んでくると、大声での威嚇(いかく)や、侵入者に向かって飛び立つなどをする時は、そこが「縄張り」の境界線です。

そして、「縄張り」を主張するカラスが追撃をやめた地点が、もう一方の境界線です。

「縄張り」エリアの確認方法は、これらを目撃したら、こまめに地図上に書き込んで記録します。大変な作業で、日数もかかりますが、これを繰り返すことで、「縄張り」エリアが判るようになります。

注意点

「縄張り」エリアの確認は、カラスの行動を観察する地道なやり方ですが、子育てが終わると親鳥は子ガラスを巣から追いだします。その時に、親鳥は威嚇や追いかけ行動をして、子ガラスが巣に戻らないようにします。

この行動は、「縄張り」エリアの主張とは違います。親鳥が引き返す地点は「縄張り」とは関係ないため注意が必要です。

集団で生活するカラスの縄張り意識

集団で生活するカラスは、繁殖期を迎えていない若鳥です。彼らは、まだ「縄張り」意識を持っていません。

彼らは、エサ場で喧嘩をしますが、単にエサを奪い合っているだけです。その空間を自分のエリアだと主張をしているわけではないからです。

まとめ

カラスの縄張り行動について、ハシブトガラスを例に紹介しました。

ハシブトガラスの場合は、繁殖期になると、オスとメスの2羽で「縄張り」を持つようになりますが、「縄張り」エリアの特定は、卵や子ガラスを守るために過剰に警戒する繁殖の時期を避けるのが良いでしょう。

「縄張り」エリアを確認する方法は、侵入者が「縄張り」に飛んできた時に対応する行動と場所を記録することです。

大変な労力と日数もかかりますが、これを繰り返すことで、「縄張り」エリアを特定することができるでしょう。