地球上には、180万種類の様々な生物が生息していますが、その半分以上は昆虫と言われています。このように昆虫たちは様々な環境の下で生息できる能力を持っているのです。

例えば

*ミツバチの複眼には、偏光や紫外線を検知できる視細胞があって、例え太陽光線が雲に隠れても、一部に青空が見えれば正確に太陽の位置を特定できます。

*夜行性の「ガ」は、人には聞こえない超音波に反応して「こうもり」の攻撃から逃げることができます。

*ゴキブリはとてもすばしこい生き物ですが、この秘密は、お尻のあたりにある1対の突起「尾葉」と呼ばれる器官があるためです。この「尾葉」には沢山の毛が生えていて、わずかに風圧を受けると敵が来たことを察知できます。それは、1秒間に1㎝程度の弱い風でも感じ取れる優れものです。(人間では全く判らないものです)

このように昆虫の能力には様々なものがありますので、研究のテーマには困りません。そして昆虫の特異な能力を究明することで新しい技術に応用できるかもしれません。

 

ゴキブリの反応速度の例を掘り下げてみると、ゴキブリのそれは、実に、0.02秒と速かったのです。人の反応速度は、その10倍もかかります。

このことは、風を素早く感じる感覚器官の他に、脳の処理速度も速いことを指しています。

ところが、人の脳に比べると昆虫の脳は米粒程の大きさです。そのために脳の神経細胞(ニューロン)の数は、人が1000億個程度なのに対して、昆虫は人の100万分の1程度しかありません。

こんなに数が違うのであれば、脳を作っているおおもとの神経細胞が違うのではないかと考えてしまいますが、昆虫と人の神経細胞は共通していることが判っています。では、何故、人の10倍も速く反応することが出来るのでしょうか? まだ、究明できていないようですが興味はつきません。

この事例からも想像できますが、昆虫が持っている不思議な能力の仕組みを研究して明らかにすることで、人を含めた生物の脳に共通する基本的な仕組みが判るようになるかもしれません。