海外から来た猛毒アリとして、有名になってしまった「ヒアリ」ですが、今年の5月下旬に兵庫県尼崎市で検出され、その後も神戸港、名古屋港で確認され、先日は大阪でも女王アリがみつかりました。

ヒアリの概要

ヒアリの大きさは、2mm〜6mm程で、腹部は濃い茶色です。普通のアリと区別するのは難しいと言われていますが、おしり(腹部末端)に毒針を持っていて、刺されると強烈な痛さ(火の粉を浴びたような感じと言われています)におそわれます。

ヒアリは南米中部が原産で、貨物船などで世界各地に拡大していきました。ヒアリの女王アリの寿命は7年程で、1000個/日の卵を産むことができますので、一度住みついてしまうと、他のアリを駆逐して勢力を伸ばすため、撲滅するのは難しいと言われています。

ヒアリの毒の怖さ

ヒアリの毒は、ハチの毒に似ていて、アレルギー性の反応を引き起こします。但し、アレルギーを持っている人が反応しやすいという訳ではなく、刺されてみないと体がどのように反応をするのか判らないそうです。(最近知りました)

そのため、万が一刺されてしまったら、しばらく安静(30分程)にして、症状が悪化したら直ぐに助けを呼んで病院に行けるようにしましょう。(一人でいることは避けて下さい)

『ヒアリに刺された時の症状』
経度・・・痛み、かゆみ。10時間程でうみが出る。
 中度・・・かゆみとともにじんましんを生じる。
 重度・・・動悸・めまい。急性アレルギー症状。

ヒアリを退治する方法

ヒアリは、一度住みついてしまうと撲滅するのは困難と言われています。10数年程前からヒアリと戦っている台湾では、様々な対策を行ってきましたが駆除できないで、現在も猛威を振るっています。

最も多くの被害が報告されているアメリカ合衆国では、ついに、ヒアリの天敵を南米から導入しているそうです。米国が導入したのは、ノミバエという小さなハエ(体長は0.5mm程)です。

このハエは、ヒアリのフェロモン(化学物質)を検知して、ヒアリの体内に卵を産み付けます。卵から孵化したハエの幼虫はヒアリから養分を得て成長し、およそ2週間後には、ヒアリの頭部に入って体液を食べつくして出てきます。

まさにヒアリにとっては、とんでもない天敵です。このノミバエが生息する南米では、ヒアリの被害は、米国の1/5〜1/10で程度の被害と言われています。恐らく、ノミバエ等の天敵によって、ヒアリの拡大を押さえ込んでいるためと考えられます。

但し、本来いなかった地域に、別の生き物を意図的に導入した場合の副作用も心配されます。世界にはノミバエの種は2000種以上いて、日本にも20種程生息していますが、バランスを崩した時には、それによる弊害は出てしまいます。

外来種アリを世界ではじめて撲滅させた方法

ノミバエのような寄生する虫は、昆虫の中では頂点に君臨する生物(例えば動物界のライオンなど)と言われる程の存在です。やはり、他の場所から連れてきて、ヒアリ退治に使うのはやめた方が良いと思われます。

幸い日本には優れた技術力があります。以前、日本にも凶暴なアルゼンチンアリが住みついてしまったことがありますが、日本では、世界ではじめて、アルゼンチンアリを撲滅したという実績があります。

その主要な方法は、働きアリに毒餌を巣に運ばせて、巣全体を壊滅させるやり方です。現在、日本のスーパーマーケットや日用大工店に行くと、多数のメーカーから商品が販売されています。
アリだけではなく、ゴキブリ退治の薬剤も、この方法を用いるものが主流になっています。
確かに、この方法はヒアリのような集団生活をするものには有効だと思います。