バードウォッチングは楽しいものですが、鳥の痕跡(こんせき)探しには、ちょっと違った喜びがあります。

バードウォッチングは、生きている自然の鳥の観察ですが、遠くから見ているだけですから物足りなさを感じてしまいます。

鳥が残した痕跡(こんせき)には、糞、ヒナが飛びたって廃棄された巣、卵の抜け殻、柿等の果物をついばんだ跡、落ちている羽毛、食べかす、砂浜に残された足跡等があります。

これらの痕跡は、鳥が立ち去った後に残されたものですから、じっくりと時間をかけて、しかも直ぐ近くで観察することができるため、バードウォッチングとは違った楽しみ方ができます。

このような痕跡は、フィールドサインと呼ばれています。次にフィールドサインの探し方などを紹介します。

フィールドサインの探し方のポイント

フィールドサインを探すには、ポイントがあります。

公園の木の周辺

フィールドサインは簡単には探せません。そのため、鳥が多く集まりそうな場所を重点的に探索するのが良いと思います。

公園の大きな木等は、昼間は虫などの餌を探しに来るし、夜間には、ねぐらにしているかもしれません。そんな場所には多くの糞が落ちていると思います。地面の状態によっても変わりますので、雑草などが無くて探しやすい、舗装された場所、砂地や泥地などを選んでください。

このような場所では、抜け落ちた羽毛や、糞は必ず見つかります。

何時もと違う光景

ぼんやりと周辺を眺めていると、いつもと違う景色に出会うことがあります。例えば、「木の実が沢山落ちている」、「地面や柱の上に魚の死骸がある」などです。

ちょっといつもと違うような光景に出くわしたら、鳥の仕業かもしれません。

水辺付近

河川敷や干潟(ひがた)の水辺には柔らかい土や砂浜などがあって、鳥の足跡だけでなく、貝などをついばんだ食痕(しょくこん)を観察することもできます。

また、満潮時の海岸線では水鳥が集まって休憩するため、多くの水鳥の羽毛や糞を見ることができます。引き潮の時刻を調べて観察すると効率的な探索が可能です。

野山

野山では、キツツキや猛禽類(もうきんるい)などの本格的な鳥のフィールドサインがありますが、実際に探索してみると木々や草等にはばまれて簡単ではありません。

そこで、鳥の止まり木になるだろうと思われる枯れ枝の周辺や、大きな岩などの上を探すと良いと思います。(雑草が少ない所を選んでください)

秋になって葉が落ちると使い終わって放置された「子育てに使った巣」を見つけることもできます。

夏の時期には葉で覆われていた木の葉が落ちると、枝の付け根付近に無造作に積まれた細い木の枝が残されていることがあります。これは大抵、カラスや猛禽類の「子育てに使った巣」です。

フィールドサインを見つけた時の次の楽しみ

フィールドサインを見つけると思わず駆け寄りたくなりますが、まずは落ち着いて下さい。

見付けたものの付近には、別のフィールドサインがないことを確認した上で、写真撮影をして下さい。(別のフィールドサインに気づかずに足で踏む失敗は頻繁にあるからです)

帰宅してから、写真撮影の証拠で鳥の種類を特定する楽しみは格別です。(撮影日・時間・周囲の状況や雰囲気などを記録します)

次に図鑑などを駆使して、得られたフィールドサインから鳥の種を特定し、写真とデータを保管します。鳥の種類が特定できない場合は、探索中のファイルに入れて次の証拠を探します。