何気なくテレビを見ていたら、ムスカリを紹介していました。ムスカリの花は、去年の春先に実家の庭の片隅に咲いていて、とても気になっていた花です。
ムスカリの花は、ブドウの房のような形をしていて青い色をしています。
私は絵画鑑賞が好きですが、ムスカリの花の色は、あの有名なフェルメールの「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」を連想させます。
フェルメールは青色にこだわりをもっていて、当時は、金よりも貴重であったと言われている「ラピスラズリ」という鉱石を原料にして作られた絵具を取り寄せていたそうです。
私は、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」の絵が好きで、雑誌の付録に付いていた写真を切り取って部屋に飾ろうとしましたが、何故か絵の魅力を怖いと感じて、額に入れたまましまい込んでしまったことがあります。
ムスカリは、そんな「青いターバンの少女」を連想させる程の花です。
ムスカリの花
ムスカリは、南西アジアや地中海沿岸が原産地と言われていて、キジカクシ科ムスカリ属の球根植物です。ヒアシンスにも似ていることからブドウヒアシンスとも呼ばれています。耐寒性が強く、成長しても15㎝程の小さな植物です。
名前の由来
ムスカリという名前は、ジャコウジカのオスから採取する良い香りの「ムスク」と、花の香りが似ているため「ムスカリ」と呼ばれるようになったと言われています。
ムスカリの花の魅力から作られた幅広い意味の花言葉
ムスカリの花は、6万年前に亡くなったネアンデルタール人の遺跡から、埋葬された人を偲(しの)んで、ムスカリの花をたむけた痕跡が見つかりました。
ヨーロッパでは紫色(青)系が悲しみを現わしていることから、埋葬の時にたむけられたのだと思います。
そのため、ムスカリの花言葉には“失望”、“失意”というものもあります。
しかし、ムスカリの花言葉には、それとは別に、“通じ合う心”、“明るい未来”などもあります。
ムスカリの花は、寒い時期にもかかわらず、香りが良くて、鮮やかな青色の花を咲かせてくれます。
ムスカリの花は、亡くなった人を偲ぶのにも良いし、これから暖かくなる季節に向けて希望の象徴としての花でもあったのだと思います。
ムスカリの育て方
ムスカリは寒さに強いことから比較的簡単に栽培できます。
庭の片隅に植えても、寒い冬を軽々とのりきります。
ヒアシンスと同様に、水耕栽培も簡単にできます。そのため、透明なガラスを通して、球根から伸びてくる芽の様子を観察することもできます。
水耕栽培のポイントは、水の交換を1回/1週間程度することと、
球根が水没すると腐ってしまうため、水は球根の底に触れる程度の量にすることです。それと、芽が出てくるまでは、少し暗くて涼しい場所に置いて下さい。(箱などを被せると良いと思います。暗くすることで、土の中から芽を出そうとするようです。)
それ以降は、あまり暖かい所は避ければ大丈夫だと思います。