カラスに追いかけられるトンビ

トンビの写真

トンビの写真

トンビは、体が大きい猛禽類(もうきんるい)ですが、数羽のカラスに追われて逃げている姿を見た人は多いと思います。もしもトンビが本気で戦ったら、トンビはカラスよりも強いでしょう。

そんなトンビのことを調べてみました。

トンビとはどんな鳥なの?

トンビは、タカ目タカ科で、身近な猛禽類と言われています。トンビの標準和名は、「トビ」でした。ここでは、子供の頃から呼び慣れたトンビで記載します。

トンビの大きさは、クチバシの先から尾の先までの長さが70㎝弱、翼を広げた翼開長は160㎝にもなります。ハシブトガラスの翼開長は、100㎝程度ですから、トンビは巨大でした。しかも、トンビのクチバシは鋭くてワシのような風貌(ふうぼう)です。

トンビの特徴

トンビの特徴は、飛行形態でしょう。飛んでいる時は、殆ど羽ばたかないで円を描くように滑空しています。地上から飛び立つ時には、上昇気流を捉(とら)えてグルグルと舞い上がっていきます。

トンビは、狩りをするために旋回しながら獲物を探しています。そのため、飛んでいる時間が長くなってエネルギーを節約できる滑空飛行が得意になったのでしょう。

トンビの食生活

トンビは、スカベンジャー(死肉食)の性質が強いと言われています。スカベンジャーで有名な動物は、ハイエナです。

トンビは、ハイエナのように死肉を食べます。他の猛禽類も死肉を食べますが、トンビ程には食べません。トンビの食性は死肉が中心で、その他にはネズミやカエル、昆虫などの小さな生き物です。

トンビの食生活は、生ごみを漁るハシブトガラスに似ていますね。では、カラスよりも大きくて強そうなトンビが、大都市を縄張りにしなかった理由は何でしょうか?

トンビが都会に棲まない理由

トンビが人の多い都会にいないのは、人が嫌いだからとか、人慣れしていないためと考えがちですが、そんなことはなさそうです。

以前、テレビで見ましたが、観光客でにぎわう湘南では、人が食べ物を持っていると、後方から飛んできたトンビが、さっと持ち去ってしまう光景を放映していました。

人が持っている食べ物を、持ち去るほど人慣れしていると考えた方が良さそうです。しかも、大型のトンビが、人にぶつからないで食べ物だけを奪い取る飛行技術はすごいと思います。

多くの人がいる場所で、人の手から食べ物を奪い去るほどの優れた飛行技術を持っているトンビには、大きな体と鋭いくちばしもあります。ハシブトガラスと本気で喧嘩すれば、断然強いでしょう。

きっと、トンビが都会の生ごみ漁りをしないのは、ハシブトガラスの縄張りだからとは別に理由があるのでしょう。

トンビには暮らしにくい都会

体の大きなトンビは、広くて見通しのきく場所で、大きく旋回しています。都会には、小さな路地がいっぱいあって電柱・電線・看板や、ビルに囲まれていて、旋回しながらゴミ集積場所を探すには適していません。

そんな都会は、体の大きなトンビには暮らしにくいでしょう。しかも、大きな体を空中に舞い上がらせるには、上昇気流も必要です。

生ごみ漁りをした後で、いつも都合よく上昇気流は吹いていませんし、ゴミゴミした場所では電線などが邪魔(じゃま)になって飛び立てないでしょう。

そんなことを考えると、ハシブトガラスよりも大きな体のトンビが、都会にいない理由は理解できます。

まとめ

体が大きくて、強そうなトンビが、ハシブトガラスに追われるのは、むやみな戦いをして傷つきたくないということとは別に、トンビは自分たちの生活しやすい場所を知っているからだと思います。

もしもハシブトガラスが、トンビの巣の近くにきて、そこから追い出そうとしたら本気で戦うでしょう。逆に、トンビが都会で暮らすハシブトガラスを追い出さないのは、トンビにとっては、都会はくらしにくい場所だからでしょう。

トンビには、大きく旋回できるような広い空間と、障害物がない場所が暮らしやすい場所なのです。

晴れた日の穏やかな雰囲気の中で、ピーヒョロロと鳴くトンビが旋回している姿を見たくなりました。