海底都市を作るアリがいるの?

ダンゴムシの本を読んでいたら、オーストラリアのウミトゲアリのことが書かれていました。普通のアリは、強引に水中に入れて石などにつかませると、暫くは水中でも歩き回りますが、呼吸ができません。

ところが、ウミトゲアリは、海底に空気を保つ部屋を作って生活していたのです。調べてみると、NHK TVの「ダーウィンが来た」という番組で特殊な能力も撮影して放映もしたそうです。残念ですが見逃してしまいました。

このウミトゲアリは、本当に常識を覆(くつがえ)すアリでした。次に調べた内容を整理して紹介します。

ウミトゲアリとはどんなアリなの?

ウミトゲアリの姿は、やや毛深いですが普通のどこにでもいる黒いアリと同じように見えます。大きさは7mm程のアリです。

生息地は、オーストラリア北部のマングローブの浜辺です。マングローブの砂浜に穴を掘って巣を作ります。巣の内部は、普通のアリの巣と同じように枝分かれした通路があって、ところどころに部屋がありますが、通路や部屋は砂だけでなく粘土層もあるため、海水が入ってきても崩れないように作られています。

巣穴は海水の下ですが、干潮時になると姿を現します。

この時、ウミトゲアリは、魚の死骸や甲殻類などを探しために巣から出てきますが、満潮になる前には巣に戻ります。

満潮になると、巣は完全に海水に埋もれてしまい、巣穴の通路や部屋の中にも水が入りますが、部屋の一部には浸水しません。

浸水しない部屋は、エサの保管場所や、幼虫を育てる育児室などに利用されています。もちろん、ワーカーなどの成虫のアリたちにとっても、海水が引くまでの大切な待避所として使われます。

しかし、どんなに頑丈な巣を作っても海水の下は、常に水没の危険があります。また、海水から逃げ遅れるワーカーアリもいることでしょう。

海水中になげだされるとどうなるの?

マングローブの森

マングローブの森

ウミトゲアリは、浜辺で生活するため、海水にのみこまれることもあります。そんな時には、仮死状態で数時間過ごします。(考えてみると凄い技です)

また、ウミトゲアリが、水中を歩く時には手脚の毛深い体毛に空気をまとって、そこから呼吸する技もあります。

ウミトゲアリの体毛は、表面張力で海水をはじいてアメンボのように水上を素早く移動できます。NHKの「ダーウィンが来た」では、動きが早すぎて目に見えないため、最新の特殊カメラで撮影したそうです。

まとめ

まさか浜辺に巣穴を掘って海底で生活するアリがいるとは、想像することも出来ませんでした。

確かに、海水の下で生活すれば、地上で暮らしていた時の天敵からは逃れられるでしょうが、海水の下にも新たな敵はいるような気がします。

水を嫌っているアリが、水を利用して世界を広げたことは驚きですが、地球環境の変化に応じて人の暮らしも、海底や地中に進出するのかもしれませんね。