鳥の体を軽くする仕組み

鳥には、飛ぶためのすばらしい翼がありますが、どんなに優れた翼があっても体の軽量化は必須です。そのため、鳥は体を軽くするためにさまざまな工夫をしています。この記事では、鳥の翼と、鳥が工夫して対応している体の軽量化手法を紹介しています。

鳥のつばさ

オオワシ

鳥が持っている大きな特徴は、「翼(つばさ)」を持っていることでしょう。鳥は飛ぶためにすばらしい翼を備えています。

まず、人の腕の部分にある羽を紹介します。翼を広げた時に、先端部の後方に整列している羽は、「初列風切羽(しょれつかぜきりば)」と呼称されている部分で、体を前に進める役目を担っています。「初列風切羽」の内側(体に近い部分)には、体を浮かせる役目の「次列風切羽」があります。そして、これらの羽をおおうようにして腕の前方部に「雨おおい羽」と呼ばれる羽があります。

もう1つの翼は尾羽です。尾羽は、飛ぶ方向を変える時や、ブレーキの役目があります。特に、頭を上下すると、縦方向の飛行が不安定になるため、尾羽で調整します。

もちろん、頭が左右に振れる時にも、安定飛行姿勢が保てるように機能します。つまり、旋回する時の軌道調整や舞い降りる時のブレーキなどの役目を受け持ちます。

これらの翼を動かすには強い筋力が必要です。人の腕の部分にある翼を動かす筋肉は、特に強力で、体中の筋肉の大部分は胸付近に集中しています。

鳥が飛べるのは、すばらしい翼と強い筋力以外にも「気嚢(きのう)」という特殊な呼吸システムを持っているからですが、体が重くては飛ぶことはできません。

そのため、鳥類は、さまざまな工夫をして体を軽くしています。

体を軽くするさまざまな工夫とは?

鳥の骨の断面を見ると、中空部が多いスカスカの構造をしています。頭の骨も薄くて軽くなっています。スカスカの骨を見ると強度が気になりますが、骨の内部には、つっかえ棒のような骨があって強度を保っています。

鳥が体を軽くする一番のポイントは、以上のような骨の構造ですが、それだけではありません。

骨の以外の軽量化の工夫

鳥の口には歯はなくて、クチバシがあります。鳥は、体を軽くするため、噛むことのできないクチバシを選びました。

しかし、鳥の腸などの消化管は短い構造です。これは、食べたものを直ぐに消化できるようにするためですが、消化できない食べ物が体に残ってしまい、体重増につながると心配になります。

そんなことにならないように、鳥は少量ずつ食べて、直ぐに排泄(はいせつ)するのだそうです。また、歯を持っていないため、「砂嚢(さのう)」という食べ物をすりつぶして消化しやすくする器官も持っています。「砂嚢(さのう)」は、袋状の分厚い筋肉で作られています。

まとめ

鳥は、飛ぶためにすばらしい翼と翼を動かす「強力な筋肉」および、「気嚢(きのう)」という特殊な呼吸システムなどを持っています。

ただし、鳥が飛ぶためには体の軽量化は必須です。そのため、「中空構造の骨」や重い歯をやめて、噛むことのできない「クチバシ」を選びました。

そのため、「分厚い筋肉ですりつぶす器官で消化」することや、「少量ずつ食べて、直ぐに排泄(はいせつ)する」方法で対応することにしたのでしょう。