鳥の排泄物はどうして白色なの?

鳥の落とし物

鳥の落とし物

鳥と哺乳類の内蔵の違いなどから、鳥の排泄物が白いペースト状の理由について調べています。

鳥に糞をかけられるとむかついた思い出

多くの人は散歩中に、白いペースト状の鳥の糞をかけられたことがあるでしょう。私の大先輩は、カラスに頭から糞を掛けられて「あのカラスは、人の頭に命中させて喜んでいるのに違いない」と怒っていたことが思いだされます。

当時は、カラスの頭脳が素晴らしいことを知らなかったため偶然だと考えていましたが、今だったら、いっしょに憤慨したでしょう。

私もカバンに白いものを落とされて悔しい思いをしたことがあります。幸い、鳥の排泄物は哺乳類の糞ほどの強烈さはないので拭いてしまえば何事もなかったように振るまえますが、鳥の排泄物は何故ペースト状の白色なのでしょうか?

まず、鳥と哺乳類の内蔵の違いを調べてみました。

鳥と哺乳類の内蔵の違い(大雑把な比較)

鳥の消化器系は「ソノウ」と「砂嚢(サノウ)」という特殊な臓器を持っていて、循環器系には哺乳類の横隔膜の代わりに「気嚢(きのう)」を持っていました。

そして、哺乳類にあって、鳥にない臓器は「膀胱(ぼうこう)」でした。

次に各臓器の役割を、紹介をします。

《ソノウ》
鳥の「ソノウ」は、食道に続く部分が袋状に膨らんだ臓器で、食物の一時的な貯蔵庫の役目をしています。消化酵素は分泌されません。

《砂嚢(サノウ)》
砂嚢は、胃の後半部にある袋状の部分です。分厚い筋肉で作られていて飲み込んだ砂粒などを蓄えています。胃の前半部は消化液を出しますが、砂嚢からは消化液の分泌はなく、強力な筋肉と砂粒で食物を砕く役目をしています。

《気嚢(きのう)》
気嚢は、空気を取り込んで送り出す役目を担っています。哺乳類のような横隔膜の伸縮で肺内の空気の送排出をする代わりに、肺の前後にある気嚢を伸縮させて肺内の空気を一方向に流すことでガス交換効率を高めています。

鳥の特殊な排泄器官

以上のように哺乳類と鳥類の内蔵の違いは多々ありました。特に鳥には「膀胱」という臓器は無く、尿と糞を同じ排泄器官から放出していました。

実は、卵が送られてくる輸卵管もオスの精管も全て同じ排泄器官から体外に出していました。

このようにさまざまなものを排泄する鳥の肛門は、総排泄孔(そうはいせつこう)と呼ばれていました。

ペースト状の白い排泄物の正体

以上のように、鳥の糞だと思っていた「ペースト状の白い排泄物」は、不要になった物質を体外に捨てる役目を担う「尿酸」の白い結晶と水分が混ざったものでした。

哺乳類のおしっこは、十分な水分といっしょに排泄するため、「尿酸」の代わりに「尿素」が不要物を体外に捨てる役目をしていました。哺乳類の尿は、十分な水と「尿素」が混ざったもののため、透明に近い水のような物質だったのです。

飛行のための軽量化が必須の鳥類では、「尿素」と比べて少ない水分で済む「尿酸」の方が適していたのでしょう。(尿酸は結晶のため、少ない水分で扱えます)

まとめ

鳥類の排泄物は、何故ペースト状の白色なのかを調べました。その結果、「ペースト状の白い排泄物」は、不要になった物質を体外に捨てる役目を担う「尿酸」の白い結晶と水分が混ざったものでした。

つまり、「ペースト状の白い排泄物」は、おしっこでした。

ただし、実際には、おしっこや糞などが同じ排泄孔から放出されるため、「ペースト状の白い排泄物」は、おしっこと糞が混ざったものと考えた方が良いでしょう。

鳥の落とし物を詳しく観察すると、白いペースト状の液体以外にも焦げ茶色や緑色の物質が隠れていることがあるのは、糞と尿が混ざっているのでしょう。