トンボ界で世界一の飛翔力を持つウスバキトンボとは?

ウスバキトンボ

ウスバキトンボ

ウスバキトンボという名前には馴染のない人も多いでしょうが、日本中どころか世界中に広く分布しているトンボです。日本で見られるウスバキトンボは、東南アジアなどから海を越えてやってきます。そんな凄い飛翔力を持っているウスバキトンボについて紹介しています。

▼目次

    1. 海を越えてやって来る「ウスバキトンボ」
    2. ウスバキトンボの特徴
    3. ウスバキトンボの強力な飛翔力の秘密
    4. まとめ

    1.海を越えてやって来る「ウスバキトンボ」

    あまり聞いたことのない名前のウスバキトンボは、日本では「精霊トンボ(ショウリョウトンボ」や「盆トンボ」あるいは、「アカトンボ」などと呼ばれていますが、世界中の熱帯地域や温帯地域に分布しているトンボです。

    ウスバキトンボは世界中に広く分布していて、日本には東南アジアや中国などから飛んでくると言われています。暖かい地域して北上するため、日本には初秋の頃に多く見られます。

    トンボの翅で、東南アジアや中国などから飛んで来るとは驚きです。そんな、ウスバキトンボについて調べてみました。

    2.ウスバキトンボの特徴

    ウスバキトンボの大きさは、5㎝程度で、やや広めの透明の翅も4㎝ほどと普通のサイズのトンボです。体色は、オレンジ色のため「アカトンボ」と呼ばれることもあります。

    ウスバキトンボの生態

    ウスバキトンボのメスは、1日に840個も産卵します。水辺に産んだ卵は、数日間で孵化(ふか)して直ぐに脱皮します。幼虫になると、蚊の幼虫等を食べて成長し、夏の時期なら1ヶ月半ほどで成虫になると言われています。

    そのため、水たまりのような場所でも繁殖することが可能です。海を越えて日本にやってきたウスバキトンボは、短期間のうちに北上して日本全国に分布を広げますが、寒さに弱いことから、元気に活動していた幼虫も気温低下と共に成長がにぶって冬には死に絶えてしまいます。

    3.ウスバキトンボの強力な飛翔麓の秘密

    ウスバキトンボは、東南アジアなどから飛んできますが、どうやって海を越えて日本にくることが出来るのでしょうか?

    長距離を飛ぶ体の仕組み

    ウスバキトンボの体は、オニヤンマのように筋肉質ではありませんが、体の軽量化でグライダーのように滑空飛行します。滑空を多用すれば長距離飛行も可能なのでしょう。

    ただし、エネルギーを節約する滑空飛行を効率的にするには体を軽くしなければなりません。ウスバキトンボは、体の強度を犠牲にして体を軽くしているため、普通のトンボに触れる時よりも優しく持たないと簡単につぶれてしまいます。

    4.まとめ

    ウスバキトンボは、寒さに弱くて冬を超えることが出来ませんが、強力な飛翔力で海を越えて飛行します。それだけではなく、多くの卵を産むことが可能で、しかも卵から成虫になるまでの期間が短いため、世界中に分布しています。

    最も北地域での目撃情報は、「カムチャツカ」です。確かに、これなら世界中に分布していると言えるでしょう。

    驚く情報は、まだあります。それは、気象観測船が、太平洋上の台風の目の中で無数のウスバキトンボを見たという記録があることです。台風の目の中は荒れていないそうです。一時的に避難しているのかもしれませんが、台風まで利用して飛行するウスバキトンボのすごさには脱帽です。

    ウスバキトンボの弱点は、寒さに弱いことですが、地球温暖化に伴って増々分布を広げて行くかもしれません。それどころか日本の冬を乗り越えてしまうかもしれません。

    ウスバキトンボは、地球上で最も適応性の高いトンボと言えるでしょう。