鳥インフルエンザが流行っても野鳥が絶滅しない理由

カモ

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鳥インフルエンザウィルスの流行は毎年ニュースで報道されて問題になります。考えてみると、自然界にいる野鳥は大丈夫なのでしょうか。その理由を探ってみました。

▼目次

    1. 鳥インフルエンザ
    2. 野鳥の鳥インフルエンザ
    3. 鳥インフルエンザウィルスが凶暴化した理由
    4. 高病原性鳥インフルエンザを防ぐ方法
    5. まとめ

    1.鳥インフルエンザ

    インフルエンザはインフルエンザウィルスに引き起こされる感染症で、人間や動物がかかってしまいます。インフルエンザウィルスは、体内に侵入してきた異物を認識する能力の違いによって、A型、B型、C型、D型に分類されています。

    鳥インフルエンザは、インフルエンザウィルスの中の鳥類に感染性を示すA型インフルエンザウィルスによって発症します。人の間で流行する原因ウィルスは、A香港型とB型のため、濃厚に接触しなければ人への感染はないでしょう。

    鳥インフルエンザに感染したニワトリは、高率で死んでしまうような重い症状が出る「高病原性鳥インフルエンザ」と、程度の軽い「低病原性鳥インフルエンザ」の2つに分けられます。

    中国で発生した人への感染事例は、次のように報告されています。

    《中国での人への感染事例》

    • 2014年と2016年に16例が報告されています。
    • ニワトリなどの家禽類(かきんるい)に濃厚に触れていた(排泄物・死体・臓器などに触る)。

    2.野鳥の鳥インフルエンザ

    環境省や野鳥の会によると、野鳥が発症するインフルエンザは、水鳥たちと古くから共存してきた「低病原性鳥インフルエンザウィルス」でした。野鳥たちが、鳥インフルエンザに感染しても病気にならなかったのは、鳥たちと共存して生きてきたウィルスだったからです。

    ウィルスを持っている渡り鳥が日本に来て、飼育されているニワトリに感染させても問題は起こりませんでした。

    症状の重い鳥インフルエンザウィルスは、「高病原性」です。高病原性鳥インフルエンザウィルスは、中国南部から東南アジアに蔓延(まんえん)していて、幸い日本の野鳥の多くは免れていました。

    歩くカモ

    歩くカモ

    3.鳥インフルエンザウィルスが凶暴化した理由

    多くの野鳥が感染する鳥インフルエンザは「低病原性」のため、野鳥は大きな影響をうけませんでした。何故ウィルスは、「低病原性」から「高病原性」になってしまったのでしょうか?

    「低病原性」から「高病原性」に変わってしまった理由

    鳥インフルエンザは自然界では無害なウィルスでしたが、ニワトリを高密度で飼育する養鶏場では、次々に感染を繰り返してしまいます。

    ウィルスは感染を繰り返すうちに変異する性質をもっているからです。

    専門家の多くは、養鶏場のような環境でウィルス感染を繰り返すうちに「高病原性」に変異して凶暴化してしまったと考えています。

    4.高病原性鳥インフルエンザを防ぐ方法

    ニワトリのような家禽類(かきんるい)は、閉じられた空間で高密度環境で飼育されていることから症状の重い「高病原性」に感染すると、あっという間に広がり大きな問題になります。

    「高病原性」の鳥員インフルエンザは、人の介在や活動を通して発生するため、養鶏場への出入り、排水の管理や養鶏場の衛生管理などの徹底は必須です。

    野鳥からのウィルス持ち込みも変異して凶暴化することから、野鳥が侵入しないような対策も必要です。

    5.まとめ

    本来の鳥インフルエンザウィルスは、自然界では野鳥たちと共存する道を歩んできたため、野鳥が感染しても大きなダメージを受けずに済んでいました。

    ウィルスは感染を繰り返すうちに変異してしまう性質を持っています。

    人が飼育している家禽類(かきんるい)の生育環境は、飼育密度が濃いため自然界では生じえないスピードで変異を繰り返しました。

    変異を繰り返すうちに、ウィルスの性質が凶暴化してしまいニワトリが感染する鳥インフルエンザは脅威となったのでしょう。

    幸い、自然界の鳥インフルエンザは症状の軽いウィルスのため、野鳥は絶滅を免れているのです。

    ただし、ウィルスが変異して凶暴化するかもしれませんので、野鳥へのむやみな接触は慎むべきでしょう。