花びらの黄色のキザクラは本当にあった|黄桜関連のエピソード

ウコンザクラ

ウコンザクラ

黄桜というと京都伏見の黄桜酒造のことを連想してしまいますが、黄色に咲くサクラがありました。一般的に「黄桜」と呼ばれているのは、「ウコンザクラ」と「ギョイコウザクラ」です。両者の特徴と、黄桜にまつわるエピソードを紹介しています。

▼目次

  1. 手違いで植林された黄桜
  2. 黄桜とはどんなサクラなの?
  3. ウコンザクラ
  4. ギョイコウザクラ
  5. ポイントのまとめ

手違いで植林された黄桜

秋田県の「八塩いこいの森」に咲く黄桜は、ダムの完成を祝ってダム周辺の丘陵に植林されたものです。当時の管理人は、2,000本のソメイヨシノを依頼しましたが、数年後に開花したサクラを見て植木屋さんも管理人も驚かされました。

2,000本中の400本は黄桜だったからです。その後、「八塩いこいの森」は、手違いで植林された黄桜のおかげで、有名になりました。

黄桜とはどんなサクラなの?

黄桜というと、伏見(ふしみ)で有名な酒蔵を連想する人は多いでしょう。実は、大正14年に創業した松本社長は、松本酒造から黄桜の商標を譲り受けることで、黄桜酒造という会社名にしたと言われています。

一般的に、黄桜は、「う金(うこん)桜」や、「御衣黄(ぎょいこう)桜」を指しています。

ウコンザクラ

「う金(うこん)桜」のウコンは、香辛料のウコンの根を染料にした「う金(ウコン)色」に由来しています。

ウコンザクラは、江戸時代の中期ごろから、京都で栽培されたサトザクラの一種で、15枚〜20枚ある花びらは、八重咲です。最大の特徴は、100品種もあるサクラの中で唯一、黄色の花を咲かせるサクラです。

ウコン桜は、オオシマザクラ系で、江戸中期以前に人によって作られた品種と言われています。花びらが香辛料のウコンに似たモエギイロになるためウコンザクラと命名されました。

ギョイコウザクラ

ギョイコウザクラ

ギョイコウザクラ

「御衣黄(ぎょいこう)桜」の「御衣」は、平安時代の貴族の着物を意味した言葉で、黄緑色の花びらが、貴族が着たモエギイロに近いことから命名されました。ギョイコウザクラは、4月中旬から下旬ごろに咲くサトザクラで、咲きはじめは黄緑色ですが、徐々に黄色になって、最後には花の中心部が赤く染まります。10枚から15枚ほどの花びらは八重咲です。

ポイントのまとめ

黄桜と言えば、名水で知られている京都伏見の酒造会社を連想します。まさか、「黄桜」と呼ばれるサクラが本当に存在したとは驚きです。

黄桜酒造は、大正14年に創業されましたが、「黄桜」は松本酒造の商標でした。松本酒造から分家して「黄桜」の商標を譲り受けた創業社長は、黄桜酒造という会社名にしたと言われています。

「黄桜」を商標登録していた松本酒造の社長と、社名を黄桜にした社長は、花の色が黄色のキザクラを一目見て気に入ってしまったそうです。

黄桜酒造関連施設が立ち並ぶ黄桜広場の中央にはウコンザクラが植えられていることから、社長たちが一目惚れしてしまったキザクラとは「ウコンザクラ」を指しているのでしょう。

そろそろ桜の季節です。黄桜の花びらを眺めながら、ちょっとだけ日本酒を飲みたいなんて、想像してしまうのは私だけではないでしょう。