ハクチョウの寿命を算出

羽ばたくハクチョウ

羽ばたくハクチョウ

ハクチョウの寿命には色々な説があります。実際に自然界のハクチョウの寿命を実測データで示すことは困難のため、さまざまな方法で推測されています。その中の一つの仮説に、心拍数との関係で求めたものがありました。ちょっと面白いので、算出結果を紹介します。

▼目次

  1. 難しいハクチョウの寿命推定
  2.  心拍数から算出するハクチョウの寿命推定
  3.  ハクチョウの寿命推定結果
  4. ポイントのまとめ

難しいハクチョウの寿命推定

野生の鳥の寿命は、調べるのは困難です。

自然界では、タマゴで生まれても直ぐに天敵に食べられることや、悪天候、病気などのため、タマゴやヒナから一人前になる前に亡くなってしまうことが多いため平均寿命は極端に短くなってしまいます。

さらに、成長した鳥の活動範囲は広いため寿命のモニターは容易ではありません。

自然界のハクチョウは遠方より渡りをしていて、毎年同じ場所に飛来するとも限りません。しかも集団で行動するハクチョウの個体を特定することも難しいため、自然界のハクチョウの寿命をモニターするのは、不可能でしょう。

実際のハクチョウの寿命を確認することは困難ですが、心拍数から寿命を推定する方法がありました。

 心拍数から算出するハクチョウの寿命推定

地球上の生物の心拍数と呼吸数には一定の関係があって、その比は、4:1と言われています。この関係を利用して、下記のようにハクチョウの寿命推定をしています。

 ハクチョウの寿命推定結果

(1)鳥類の心拍数は12億回
臓器機能の細胞角質から考察した耐用数値です。
(2)鳥類の一生の呼吸数
地球上の生物の心拍数と呼吸数との関係(4:1)から鳥類の一生の呼吸数は、3億回です。(12億回の1/4です)
(3)ハクチョウの1分当たりの呼吸数は、20回(平常時)
飼育下のハクチョウの心拍数は(80回/分)というデータがあります。心拍数の1/4が呼吸数のため、ハクチョウの1分当たりの呼吸数は、20回になります。

これらの数値を使ってハクチョウの寿命を算出すると
1日あたりの呼吸数は、20×60×24=28,800回です。
3億回呼吸すると「寿命」と仮定した場合は、3(億回)/28,800(回/日)=10,417(日間)
1年(365日)ですので、10,417(日間)/365(日)=28.5年(推定寿命)です。
ところが、実際には、渡りもするし、毎日のねぐらや、エサ場等の移動もあるため、かなりのエネルギーを消費する飛行活動をしています。これらを一定の仮定で考慮して算出すると、ハクチョウの寿命は22.6年と推定されます。
これは、色々な仮定条件を設定した上で、事故死などは除外して算出したものですが、当たらずも遠からずと思えるような結果でした。

ポイントのまとめ

おどけたハクチョウ

おどけたハクチョウ

自然界のハクチョウの寿命をミニターするのは困難なため、生物の心拍数と呼吸数との関係(4:1)から寿命を算出しました。

結果は、28.5年でした。さらに、実際のハクチョウの活動などを考慮して求めると、ハクチョウの寿命は、22.6年と推定されました。自然界のハクチョウの平均的な寿命は、(15年)、長寿のハクチョウは、20年程度と言われていて、生物の心拍数と呼吸数との関係(4:1)から算出した寿命と近いことがわかりました。

ちなみに人間の場合で算出すると実際の寿命を大きく下回っていました。

日本人の場合は肉食になってから大幅に寿命が延びたと言われていますが、実際にはさまざまな要因が影響しているため、「心拍数と呼吸数との関係」からだけから寿命推定するのは、無理なのでしょう。