ユーモラスで可愛いオケラは子ども達の仲間のような昆虫だった

オケラの写真

オケラの写真

子どもの頃、小さくてパワーのあるオケラは子供たちの遊び友達でした。近年、田んぼを覗いても、オケラはいません。考えてみれば、オケラのことは何も知りませんでした。この記事では、オケラのことを分かりやすく紹介しています。

▼目次

  1. 遊び友達だったオケラ
  2. オケラは地中生活者の究極の姿
  3. ・オケラってどんな昆虫なの?
  4. ・・オケラの能力
  5. ・・オケラの生態
  6. ポイントのまとめ

遊び友達だったオケラ

子供の頃、稲刈りの終った田んぼで、オケラを捕まえて、手の平に包んで遊んだことを覚えています。オケラも逃げるために必死で、前脚を使って指の隙間をこじあけようとします。

オケラのパワーは強烈で、ぬるぬるした田んぼの泥にまみれた指の隙間から、直ぐに逃げていきましたが、子どもたちは逃げていくオケラの力強さに敬意を持っていました。

オケラは、「ケラ」が正式名の3㎝程の昆虫です。(オケラは俗称)
昔は、土を掘り返すと直ぐに出てきてくれましたが、最近はお目にかかったことがありません。
急に、オケラのことが気になったため、調べてみました。

オケラは地中生活者の究極の姿

日本では、北海道から沖縄まで「ケラ」という単一種だけが生息しているらしいのですが本当でしょうか?

全世界では、「ケラ」科は3つの属に分けられていて、その中の「Grillotalpa属」は、日本列島をすっぽり覆うような緯度の範囲に分布していました。

世界中のオケラは70種程いますが、外形にはほとんど違いがみられません。

地中生活をしているオケラには翅(はね)があって飛ぶことはできますが、遠方までの飛行は難しいでしょう。

熱帯・温帯域に広く分布している、オケラたちが類似の姿形をしているのは、オケラのような地中生活をしている昆虫の理想的な姿なのかもしれません。

・オケラってどんな昆虫なの?

オケラは、学問的には「直翅目(ちょくしもく)またはバッタ目」、キリギリス亜目、コオロギ上科の「ケラ」科に分類されています。

コオロギ上科ということで、胴体部や体色などはコオロギに似ていますが、頭部や顔の付近は、まるでザリガニのようです。

がっしりした短い前あしは、モグラの前あしのような形をしています。(前あしは、地中生活に最も適しているのだと思います)

オケラの体は、短い産毛に覆われていて、水や泥などをはじきます。

・・オケラの能力

オケラは飛ぶこと・泳ぐこと・穴を掘ることができます。

  • オケラの背中には翅(はね)があって飛べます。(夏になると街灯に飛んでくるそうです)
  • オケラの産毛は水をはじくため、水に浮いて素早く泳げます。
  • オケラのモグラのような前あしは、地中に穴を掘ることや地下経路をすばやく移動できます。(もちろん、地上を素早く走ることもできます)

普段は、地中の中で生活しているオケラですが、泳げて飛ぶこともできる凄い昆虫でした。

・・オケラの生態

田んぼ

田んぼ

地中生活者のオケラは、湿った地面を好んで、土の中に巣穴を作って生活しています。

巣穴には、深い縦穴と、地面付近に掘られた横穴があります。この横穴は、雑食性のオケラがエサとしている、ミミズ・小さな昆虫・植物の根等を食べるために掘られたものです。(農家にとっては、害になる虫を食べてくれるため益虫ですが、栽培している植物の根なども食べてしまうため、害虫でもあるようです)

オケラは、運動量が活発のため、エネルギー消費も激しく、食欲旺盛で、水分も必須です。

とてもエネルギッシュな昆虫ですが、体が小さい(3~5㎝)ため、同じ地中生活者のモグラも天敵です。モグラ以外にも天敵は多く、イタチ・狸や、カエル、鳥などが好んで食べます。

オケラは、越冬もするため、2年程度の寿命ではないかと言われています。

ポイントのまとめ

オケラは、噛みつかないし、元気に動き回るし、ユーモラスな顔をしているため、子供の頃は大人気の虫(昆虫)でした。

最近は、見かけなくなりましたが、とても懐かしい仲間です。オケラの背中に翅はありましたが、飛べるとは知りませんでした。

農家にとっては、「害虫」なのかもしれませんが、田んぼにオケラがいなくなるのは寂しいです。