サルや犬にも出来ないのにオウムの仲間が人の声マネする理由

セキセイインコ3

セキセイインコ3

▼目次

  1. 人の話声を真似できる鳥の不思議
  2. 人の声まねができる鳥
  3. 人の声を真似る鳥の特徴とは
  4. ・オウム目の脳の特徴
  5. 人の声を真似る理由は?
  6. ポイントのまとめ

人の話声を真似できる鳥の不思議

オウムやインコは人の言ったことを繰り返して言うことができますが、改めて考えてみると、何故、そのようなことができるのでしょうか?

小さな鳥は、人よりも小さな脳しかありません。頭が良い動物と言われているサルや犬にも、人の声まねはできないのにオウムやインコなどの鳥は、人が話したことを覚えていて、人の口とは構造の違う口ばしで、人の言葉を繰り返すことができます。

とても不思議です。

人の声まねができる鳥

調べてみると、人の言葉を繰り返して話すことのできる鳥は沢山いました。

順位をつけると、最もすごいのは「ヨウム」で、以降「ボウシインコ」の仲間、「ワカケホンセイインコ」、「ダルマインコ」、「ヒインコ」の仲間と続いています。私たちに身近な、カラスやスズメ目の小鳥も声まねできる鳥の仲間でした。

学問的な分類では、声まねのできる鳥は、オウム目、スズメ目、アマツバメ目の3つのグループでした。これらを特別なグループとすると、何故3つのグループの鳥だけが、人の声を真似できるのでしょうか?

人の声を真似る鳥の特徴とは

鳥は、肺の上にある鳴管(めいかん)を震わせることで声を出しています。オウム目、スズメ目、アマツバメ目の仲間の鳥は、鳴管の周りの筋肉量が他の鳥よりも多いことが分かっていて、この筋肉で鳴管をコントロールしているため、人の声まねが出来るのでしょう。

特にオウム目の鳥は、脳の中にある「音を聞いた時と、声を出す時に作用する場所」が、人と同じ様な構造でした。これが、人の声まねを得意とする理由でした。

・オウム目の脳の特徴

緑のオウム

緑のオウム

オウム目の「音を聞いた時と、声を出す時に作用する場所」は、中脳と脳幹(のうかん)です。中脳と脳幹は、大脳を通ってつながっていて、人と同じ構造です。ペッットとして飼われているオウムの仲間は、聞いた声を学習して声をだしているため、細かい調整をしながら、声まねをするのでしょう。

さまざまなサイズの鳥の脳神経を調べた結果は、2016年に米国科学アカデミーに掲載されています。それによると、オウムの脳には、サルの脳の2倍もの神経があることが確認されています。(両者の脳のサイズは同様なもので比較)

この結果だけで、知性との関連性まで説明することはできませんが、霊長類にしか出来ないと言われていた「道具の活用・鏡に映る自身の認識など」の認識能力は、オウムなどの鳥類も持っていると言っても良いでしょう。

人の声を真似る理由は?

人が飼っているキュウカンチョウ、インコ、オウムなどは、一緒に生活している人を仲間として見ていて、人懐こくて人のことを好きな鳥と言われています。
鳥が、人の声まねをするのは、「飼い主を喜ばせたい」という気持ちから、飼い主が喜ぶと、彼らも嬉しいという気持ちになって、一生懸命、物まねをするそうです。

つまり、鳥かごの中の鳥は、飼い主と遊びたいとか、感心を惹(ひ)きたいという気持ちで、人の話を真似るのでしょう。

ポイントのまとめ

オウムの仲間が人の声まね出来るのは、声を出す器官の筋肉量が多いことと、脳の構造が、「音を聞く」〜「音を加工」〜「声を出す」までのルートが人と同じだからでした。

頭が良くて、人の近くにいるサルや犬も、人の声を真似ることは出来ません。

理由は、オウム目のような脳の構造ではないため、人が話した声を学習して、真似をするという能力が発達していないためなのでしょう。

鳥は、もともと鳴くことが好きな生き物です。自然界の鳥は、親鳥や仲間の声を真似て少しずつ上達していきます。そんな鳥たちが人に飼われると、人の声を真似しようとします。

この時、舌や喉(のど)の仕組みが人と似ている鳥は、人の声を真似るのでしょう。