ツカツクリは自然環境を利用して卵をかえす鳥|発酵熱を使った例

森

ツカツクリは、暖かい砂や、火山の地熱、落ち葉が腐る時の発酵熱等を利用して雛を孵(かえ)す鳥です。ちょっと独特な名前は、発酵熱を使う時に巨大な塚を作ることから命名されました。この記事では、日本にはいない不思議なツカツクリを、紹介しています。

▼目次

  1. 自然環境を利用して卵をかえすツカツクリ
  2. ・ツカツクリの卵のかえし方
  3. ・・発酵熱を利用してタマゴを孵化させる方法
  4. ・・・ツカツクリの雛
  5. ポイントのまとめ

自然環境を利用して卵をかえすツカツクリ

普通の鳥は、卵を産んだら親鳥が体温で卵を温めて孵化(ふか)させますが、「ツカツクリ」という鳥は、暖かい砂や、火山の地熱、さらに落ち葉が腐る時の発酵熱を利用して雛を孵(かえ)します。
この「ツカツクリ」という名前は、巨大な「塚作り」から命名されています。日本では馴染のない鳥ですが、面白そうな鳥なので紹介します。

 

・ツカツクリの卵のかえし方

「ツカツクリ」は、オーストラリア、ニューギニア、インドネシア、米国のマリアナ諸島の森に生息しているキジ目の鳥です。ニワトリぐらいの大きさで、頑丈な足で、地上を走り回って生活する地上生(ちじょうせい)の鳥ですが、とても巨大な巣を作ります。

ツカツクリのタマゴのかえし方は、自分の体温で温める方法ではなくてちょっと変わっています。方法は、地上に穴を掘って、火山の地熱や太陽熱を利用して孵化(ふか)させる方法等、さまざまなものがありますが、ちょっと思いつかなかった「落ち葉などが腐る時の発酵熱を利用した」方法を次に紹介します。

 

・・発酵熱を利用してタマゴを孵化させる方法

ツカツクリは、落ち葉を集めてきて、それを直径7メートル、高さ2.5メートルも堆積させ、落ち葉の上に卵を産みます。さらに卵の上に砂や落ち葉を載せて巨大な塚にします。

集めた落ち葉は、5トンにもなる量で、やがて腐り始めると発酵熱で高温になります。この熱を使って卵を孵化させるのですが、親鳥は、くちばしや舌で熱を感知して、常に33℃に保つために落ち葉を取り除いたり、かけたりして調節しています。卵は8週間から10週間で孵化しますが、面倒をみているのは、オス鳥です。

但し「ツカツクリ」が全て、このように面倒をみているわけではないようです。塚を作って卵を産んだら、その後の面倒はみないで、さっさと姿を消してしまうというような種類もいます。

 

・・・ツカツクリの雛

「ツカツクリ」の雛(ひな)は「早成性(そうせいせい)」で、塚から出てくるときには、既に羽毛が生えそろっていて自分で餌を捕ることもできます。そのため、親鳥の庇護(ひご)も受けないで、塚から出て、そのまま去っていくものもいるようです。

卵から孵った時に、羽毛などがない状態で出てくる「晩成性(ばんせいせい)」の鳥は、親鳥から餌の世話が必要で、育児なども必要ですが、晩成性型の鳥の方が進化した鳥と言われています。

ポイントのまとめ

草原を走る

草原を走る

ツカツクリという地上生の鳥の名前は、巨大な「塚作り」から命名されたもので、卵のふ化を自分の体温ではなくて、自然環境から出る熱を利用して対応する変わった鳥です。

ツカツクリは、暖かい砂や、火山の地熱、落ち葉が腐る時の発酵熱等を利用して雛を孵(かえ)します。これらの方法の中で、発酵熱を使う時に巨大な塚を作ることから命名されました。

また、雛(ひな)は「早成性(そうせいせい)」のため、塚から出てくる時には、羽毛が出ていて自活できると言われています。進化的に見ると古い形態です。