雨粒が蚊に当たった時の衝撃|昆虫の雨の日の過ごし方

葉っぱの雨粒

葉っぱの雨粒

小さな蚊に大粒の雨が当たる時の衝撃は、想像を超えますが、水滴実験で弾き飛ばされた蚊は、直ぐに復活しました。小さな昆虫の体は頑丈でしなやかですが、雨の日には、どこかに潜んでいます。この記事は、昆虫の体の特徴と雨の日の過ごし方を紹介しています。

▼目次

  1. 雨粒が蚊に当たった時の衝撃
  2. ・衝撃に強い蚊の体
  3. 昆虫の体の特徴
  4. ・小さな昆虫たちの雨の日の過ごし方
  5. ポイントのまとめ

雨粒が蚊に当たった時の衝撃

最近は、温暖化が進んだせいか、昔よりも大粒の雨が降るようになりました。ニュース番組でも家屋が濁流に流される映像が頻繁に報道されるようになりました。

小さな昆虫達にとっては、濁流どころか、大きな雨粒でも脅威でしょう。

例えば、蚊が雨粒にあたった時のことを想像して下さい。

蚊の体重は、およそ3mgで、雨粒は直径2mm程度です。直径2mmの雨粒の重さは、4mgで、落下速度は、4m/秒ぐらいになります。この雨粒(1粒)が、蚊にあたる時の衝撃は、3.2g重です。これは、雨粒が衝突した時に、3mg(0.003g)の体重の蚊は、3.2gの重さを感じたことになります。もちろん衝撃を受ける時間は(0.5ミリ秒)と一瞬ですが、体重の3200倍も重いものがぶつかるため弾き飛ばされます。
アメリカの研究者が、蚊に雨粒相当の水滴を当てる実験をした結果があります。

・衝撃に強い蚊の体

落下する雨粒が、蚊を直撃する実験を高速度カメラで撮影した映像を見ると、蚊に水滴が当たる瞬間に、蚊は弾き飛ばされて、雨粒といっしょに落下しています。ところが、直ぐに元通りになって飛んでいきました。

凡そ、想像した通りですが、よく考えてみると、ものすごい復元力です。これが人間だったら、どうなっていたかなんて想像したくもありません。

では、何故、昆虫はこれほど強靭(きょうじん)なのでしょうか?

昆虫の体の特徴

葉の上のテントウムシ

葉の上のテントウムシ

一般的な昆虫全般を念頭にすると、体の特徴は次のようなものです。

  • 蚊の体は表面が油分で覆われていて水をはじきます。蝶や蛾は、全身を鱗粉(剛毛が変化したもの)で覆って防水しています。このように昆虫の体は、様々な方法で防水構造になっています。
  • 小さな昆虫の体は軽量です。しかも硬い外骨格で覆われているため、強い衝撃を受けて飛ばされ、何かにぶつかっても軽度な損傷で済みます。軽いため、衝撃エネルギーが小さいからです。
  • 硬い外骨格で覆われている昆虫の体ですが、軽量のため、空中を飛ぶこともできるので、緊急時には脱出も可能です。

昆虫は、このように人間には真似のできないスゴイ体を持っています。

そのため、蚊は、雨粒に当たって弾き飛ばされても、それほど大きなダメージを受けないで生き延びることができるのでしょう。

では、小さな昆虫達は、雨の日にはどこにいるのでしょうか?

・小さな昆虫たちの雨の日の過ごし方

雨の衝撃にも耐えられる昆虫ですが、雨の日には、ほとんど見かけなくなります。

  • 変温動物の昆虫は、気温低下の影響を受けやすく、雨が降ると体温を低下させて、エネルギー消費が激しくなります。
  • 雨は、虫類の匂いや気配も消してしまうため、昆虫も獲物を捕らえにくくなります。
  • 小さな昆虫は衝撃に耐えられても、軽い昆虫は、意に反して雨に弾かれて飛ばされてしまうため、エネルギーを激しく消耗します。

以上のような理由から、頑強な体を持っている昆虫達も、雨の日には、木陰や木の葉の裏などでじっと過ごしているのでしょう。

ポイントのまとめ

蚊に大粒の雨が当たった時の衝撃は、体重の3200倍のものがぶつかるのと同じです。雨粒相当の水滴で実験した映像では、あたった瞬間に弾き飛ばされますが、直ぐに元通りになって、どこかに飛んでいきました。

驚くべき復元力ですが、小さな昆虫の体は頑丈で、しなやかに作られているようです。

但し、衝撃に強い体の昆虫たちも、雨が降る日には、木陰や、枯れ葉の裏側に潜んでいます。それは、次のような理由からです。

    • 体が軽いため、雨粒にも飛ばされてしまう。
    • 変温動物のため、気温の変化で必要以上にエネルギーを消耗してしまう。
    • 雨は、昆虫の獲物の匂いや気配も消してしまう。

このようなマイナス要因ばかりのため、昆虫は雨の日に、出歩くことを避けているのでしょう。