植物の身の守り方|昆虫から食べられないようにする仕組み

施錠

施錠

植物は動くことはできませんが、植物食の昆虫から積極的に身を守っています。物理的手法や化学的手法だけでなく、昆虫を使うなどの手法も駆使して食べられないようにしています。この記事では、一例を紹介していますが、内容を見て驚くでしょう。

▼目次

  1. 植物の身の守り方
  2. 昆虫は植物の何を食べているのでしょうか?
  3. 植物食昆虫に対抗する植物の戦術
  4. ・植物の物理的な防衛方法
  5. ・植物の化学的な防衛方法
  6. ポイントのまとめ

植物の身の守り方

昆虫の食べ物は驚くほど多様化していて、動物や植物、腐肉、そして死骸やその破片、排泄物やそれらの分解物等何でも食べてしまいます。

そのため、昆虫の口は、食べ物に応じた形態に進化しています。では、殆ど動かない植物たちは進化した昆虫に食べられるだけなのでしょうか?

それとも、食べられるのを防ぐ防衛手段はあるのでしょうか?
植物を食べる昆虫たちから、植物が身を守る方法を調べてみました。

昆虫は植物の何を食べているのでしょうか?

昆虫が食べる植物には次のようなものがあります。

植物の葉
果実
種子
花粉
花の蜜
植物の根
等々

昆虫が食べる植物の部位は、このように様々なものがあります。もちろん、食べる部位によって昆虫の種類も異なり、特定の部位を食べやすくするために、それらの昆虫は進化しています。

殆ど動けない植物たちも、そんな昆虫たちに黙って食べられているわけではなく、様々な手法を駆使して身を守っていました。

植物食昆虫に対抗する植物の戦術

植物食昆虫からの物理的および化学的な防御方法は、次のようなものがあります。

・植物の物理的な防衛方法

植物は、昆虫に食べられないように葉や茎を堅くすることや、鋭いトゲをつけることや、柔らかい柔毛や粘着毛を茎や葉に生やして孵化(ふか)したばかりの昆虫が活動しにくいようにしています。

・植物の化学的な防衛方法

植物は有害な化学物質を駆使して、昆虫に食べられないようにしています。
例えば、アブラナ科植物は「カラシ油配糖体」という毒物質を持っていて、これを食べた昆虫は、内分泌の攪乱(かくらん)や基礎代謝が阻害されることがあります。また、ブナ科等の葉には、タンニンが含まれていて、これを沢山食べた昆虫は、消化不良を起こします。

単なる消化不良と言っても、昆虫にとっては深刻です。

その他、次のような様々な方法で植物は身を守っています。

《10年程の周期で大量発生する「ガ」に対抗するブナ》

大量発生から生まれた「ガ」は、その翌年には卵を産んで、さらに数が増えてしまうはずですが、実際には「ガ」の数は減少して大発生は終息してしまいます。

これは、ブナが次のような対抗策をとっているためです。
『大量発生した「ガ」の幼虫によって、ブナの葉は大量に食べられてしまいます。すると、その翌年には、ブナはタンニンの含有量を増やします。』

タンニンの含有量が増えた葉を食べた「ガ」の幼虫は、消化不良を起こして大きな成虫になれないため、「ガ」の数が減少して大発生は終息してしまいます。

《用心棒を住まわせて防衛する方法》

アリを植物の茎内等に住まわせることで、植物を食べる昆虫などから防衛する方法です。アリは、他の昆虫たちを捕獲して食べてしまうので優れた用心棒です。

《揮発性物質で昆虫に寄生する虫を呼び寄せて防衛する方法》

これは、葉を食べられた時に作りだされる、特別な揮発性物質を放出して植生昆虫を退治する方法です。この揮発性物質がでることで寄生蜂などが集まってきて、植物を食べる昆虫に寄生してしまいます。

寄生された昆虫は寄生蜂などの幼虫のエサになってしまうため、植物は自分たちを守ることができます。

植物は動物のようには動き回ることはできませんが、以上のような様々な方法で身を守っていました。

ポイントのまとめ

城壁

城壁

植物は、動くことはできませんが、物理的および化学的な防御方法だけでなく、昆虫を使うなどの様々な方法で食べられないようにしていました。これらの方法は、自分で考えても簡単には思いつきません。

植物たちの戦略的とも言える手法には驚くばかりです。