セミの寿命|北アメリカのセミはなぜ特別長寿命なの?

セミの抜け殻

セミの抜け殻

セミの寿命は、昆虫の中では長寿でした。この記事では、北米で大量発生する13年周期ゼミや、17年周期ゼミについて、長寿命化した原因と、他の周期ゼミが絶滅したのに、彼らだけが生き残った要因について推測しています。

▼目次

  1. セミの寿命
  2. ・北アメリカの周期ゼミの寿命
  3. 周期セミが長寿の理由
  4. 13年と17年の周期ゼミだけが生き残った理由
  5. ポイントのまとめ

セミの寿命

私が子どもの頃は、セミは地面から這い出て来て成虫になると、7日間ほどで寿命を全うすると教えられました。ところが、広島県の高校生の調査では、アブラゼミは最長32日間、ツクツクボウシは最長26日間、体長の大きなクマゼミでも最長15日間も生きていたことが判っています。

幼虫時代のセミは、種類によっても違いますが、土の中で暮らす期間は、3年から17年と言われています(アブラゼミは6年です)。人間からみると、暗い地面の中での生活は長くても、可哀想と感じますが、本当の気持ちは分かりません。

セミの寿命は、他の昆虫に比べると長かったのです。

・北アメリカの周期ゼミの寿命

北アメリカでは、セミの種類にもよりますが、成虫になる周期があって大発生の年があります。
このようなセミのことを周期ゼミと呼んでいますが、13年周期(アメリカ南部)のものと、17年周期(アメリカ北部)のセミがいます。周期ゼミも、他のセミと同様に脱皮しながら地下で成長していて、17年周期のセミは17年間も幼虫生活をしています。

北アメリカの周期ゼミは、13年あるいは、17年の長寿命でした。

 

《周期ゼミはセミ公害》
周期ゼミが発生すると、想像以上に大変なことになります。およそ、畳1畳ぐらいの面積から1000匹ものセミがでてくるので、鳴き声のすさまじさは「セミ公害」と言われる程です。

大発生の地域では、これを楽しむ人々も現れて、セミが大合唱しているところでコンサートを開いたり、セミの揚げ物を食べたり、羽化したばかりのセミにチョコレートを絡めて、カクテルに載せるなどで楽しむそうです。

また、13年や17年の周期で大量発生する理由は判っていないため、推測説も楽しめます。

周期セミが長寿の理由

セミの祖先は、2億年前には出現していましたが、200万年前の地球は氷河期でした。セミの祖先は幾度となく氷河期のような寒冷気候でも生きのびたのです。幸い北米大陸の暖流付近や盆地では、比較的あたたかい場所もあったため、生息できたようです。

比較的あたたかい地域でも、セミにとっては寒いため、成長に要する期間は長くなります。そのため、地表に出てくるまでの期間が長くなったのでしょう。氷河期の時代は、北部のセミは、14年〜18年周期で地中から出てきました。南部のセミは、12年〜15年周期でした。

つまり、周期ゼミが長寿な理由は、寒さで成長に要する期間が長かったからでしょう。

では、何故、13年と17年の周期ゼミだけが、現在まで生き残ったのでしょうか?

13年と17年の周期ゼミだけが生き残った理由

アブラゼミ

アブラゼミ

13年と17年の周期ゼミだけが生き残った原因は、まだ確認されていませんが、次のような前提条件が付くと、理由は推測できます。

前提条件は、違う周期のセミが交雑すると、子孫の出現周期が乱れると考えた事です。セミの出現周期が乱れると大量に発生する天敵の出現周期とも出会ってしまうため、絶滅の要因になるからです。

 

《13と17の特別な意味》
13と17という数値は素数です。素数というのは、1と、その数だけでしか割れない数値です。小さな素数は、2と3です。周期が2年と3年の場合は、6年後には両者が同時に、穴から出て来て出合ってしまいますが、13年と17年周期という素数が最初に出合うのは、221年後です。

素数の13年や17年周期のセミは、他の周期セミよりも交雑の機会は少ないため、出現周期が乱れるチャンスも少なくなります。

交雑して出現周期が乱れた子孫が登場すると、増々、交雑する機会は増えてしまいます。こんなことが、長期間繰り返されたら、セミの出現頻度は増えて、やがて天敵が大量に出現する周期と合ってしまいます。すると、セミの数は減少して、最終的には絶滅してしまうでしょう。

ポイントのまとめ

セミの寿命は、昆虫の中では長寿でした。特に、北米で大量に発生する周期ゼミは、13年や17年もの寿命です。ただし、何故、そんな周期で大量に発生するのかの証拠は確認されていません。

「周期ゼミ」には、まだまだ多くの謎があります。楽しみは尽きませんね。