植物の葉は真夏の強烈な温度コントロールをどうやっているの?

葉っぱ

葉っぱ

植物の葉は、光合成のため、真夏でも直射日光を受けています。植物は、有害な紫外線の色素によるカットや、太陽光線からの熱量を、人が汗をかくのと同じ仕組みでコントロールしていました。この記事では、葉が行っている熱量制御の仕組みを紹介しています。

▼目次

  1. 植物の葉の温度コントロール方法
  2. ・植物の葉が受ける太陽光線の影響と対応策
  3. 植物の葉の水分蒸発方法
  4. ・蒸散させる水分はどこにあるの?
  5. ポイントのまとめ

植物の葉の温度コントロール方法

多くの植物の葉は、真夏の強い日射しでも、光合成をするため太陽光線を受け続けています。しかし、そんな環境でも植物の葉が焼けこげない理由は何でしょうか?

 

・植物の葉が受ける太陽光線の影響と対応策

植物は、光合成をするため太陽光線を積極的に受けていますが、地上に届く太陽光線には、紫外線から赤外線までさまざまなものがあります。

人は、紫外線を浴びると日焼けや、シミ、DNAの損傷などの悪い影響を受けてしまいます。植物は、太陽に向かって葉っぱを広げているため、もっと大変でしょう。植物は、どのように対策しているのでしょう。

《植物の有害な紫外線カットの方法》
植物は、有害な紫外線からのダメージを避けるため、アントシアニンなどの色素を作って紫外線をカットしていました。ただし、太陽光線は、葉の温度も上昇させてしまいます。

《葉っぱの温度上昇を防ぐ方法》
植物の葉は、水分を蒸発させて気化熱で葉の温度を下げていました。これは、人が汗をかいて体温調節をしているのと同じ原理です。では、どのようにして水分を蒸発させているのでしょう。

植物の葉の水分蒸発方法

シソの葉

シソの葉

植物の葉の表や裏側には、気孔(きこう)という穴があって、そこから水分を蒸発させていました。この方法なら、気温の変化に応じて、蒸発速度が変わるため、ほぼ自動的に温度制御できるのでしょう。

このように植物内の水分を水蒸気にして、葉から水分を蒸発させることを蒸散(じょうさん)と呼んでいます。

 

・蒸散させる水分はどこにあるの?

植物内の水分は、茎の中にある細い管「道管」の中にぎっしり詰まっていて、葉までつながっています。そのため、葉から水分が蒸発すると、蒸発した水分量だけ上に引っ張られて、土中の水分を根から吸い上げています。

しかし、土中には、葉から蒸発するだけの水分に見合った量はありません。そのため、多くの植物は、常に水不足になっています。

ところで植物の葉の気孔の数はいくつぐらいあるのでしょうか?

《植物の葉の気孔の数》
次の()内の数字は気孔の数を表します。

  • トマト:葉の表(96)、裏(203)
  • リンゴ:葉の表(0)、裏(400)
  • サクラ:葉の表(0)、裏(249)
  • コムギ:葉の表(43)、裏(40)
  • ヒマワリ:葉の表(101)、裏(218)
  • スイレン:葉の表(460)、裏(0)
  • キャベツ:葉の表(141)、裏(227)

このように、気孔の数は、植物の種類によってさまざまです。しかも、気孔が葉っぱの表側だけにあるものや、表と裏にあるもの、裏側だけにあるものなどがあって、生育地域や時期によっても異なっていました。

微妙な温度コントロールは、気孔の数だけでは無いのでしょう。

 

ポイントのまとめ

真夏の強い日射しにさらされると、どんなものでも有害な紫外線などでボロボロになりますが、太陽光線で光合成をしている、植物の葉は太陽の方を向いて頑張っています。

植物の葉は、さまざまな色素を作って害を与える紫外線のカットや、葉の温度上昇をコントロールするために水分を蒸発させる気化熱で対処していました。

葉は、水分を蒸発させるために、葉に多くの穴(気孔)を作って、人が汗をかくのと同じ仕組みで温度制御していますが、気孔の数だけではなく、他のパラメータも考慮して最適温度にコントロールしているようです。