ギンパイソウは、5月初旬頃に咲く花ですが、秋になった今頃でも、時々頭に浮かびます。理由は分かりませんが、目の前に咲いていなくても、想いおこすだけでも、心を落ち着かせてくれる素敵な花です。そんなギンパイソウのことを紹介しています。
秋になっても心を和ませてくれるギンパイソウ
少し季節外れの話題ですが、実家の庭の芝には毎年5月頃になると、独特の白い色をした小さな花が咲きます。
もう随分昔に親戚のおばさんが持ってきてくれた「銀杯草(ギンパイソウ」だそうです。
もう、9月の下旬です。今頃、ギンパイソウを思い起こすのは、不思議ですが、何だか紙を折りたたんで作ったような趣がある花だからでしょうか? 緑色の芝の中のあちらこちらに、芝の背丈と競争するようにして、ちょっとグレーの色が入ったような眩い白い花が思い出されます。
ギンパイソウが好む場所と育て方
ギンパイソウは、暑さや寒さには比較的強いのですが、夏の強い日差しや高温多湿は苦手のようです。そのため、午後になると日がかげる家の東側に植えるのが良いとされています。増やし方は、株分けで、簡単に育ちます。
実家で植えられているのは家の西側方向にある庭ですが、芝生に守られているためか、とても元気に育っています。芝生の手入れはしますが、ギンパイソウについては、何もしていません。
ギンパイソウの花が散って、芝の葉が伸びてくると芝刈りをしますが、ギンパイソウのことは何も考えないで芝を刈ってしまいます。それでも翌年の5月になると、当たり前のように花を咲かせてくれます。
実家のギンパイソウには、何もしていませんが、芝生の中でりっぱに生育してくれます。本当に何もしていません。実家の庭には肥料どころか、水すら撒いていないのですから。
ギンパイソウの花言葉と原産地
ギンパイソウの花言葉は、「心がなごむ・許されざる恋・楽しい追憶・清楚・平和・着実な行動」等だそうです。可憐で清楚な雰囲気の花に合う花言葉だと思いますが、「許されざる恋」というのは穏やかではないですね。
そんな情熱的な花には見えないのですが、見る人の心模様によっては、そう感じるのかもしれません。
ギンパイソウは、漢字で銀杯草と書くため、日本の花なのかと思っていましたが、原産地はアルゼンチンでした。南米原産と聞くと、どこかに情熱的なものが潜んでいるのかもしれません。
日本に伝わってきたのは明治時代の末期ということです。西洋文明とともに伝えられた花です。
ギンパイソウの様々な花名
ギンパイソウは、ナス科で、ニーレンベルギア属(ヤマモドキ属)の多年草です。(ニーレンベルギアは、スペインの植物学者のニエレンベルグの名前です) 学名は、Nierembergia rivularisですが、花の形などから英名は、Cup flowerと呼ばれています。日本の銀杯草と同じ発想です。
尚、日本では、別名で「亜麻擬(アマモドキ)」や「糸葉桔梗(イトバキキョウ)」等とも呼ばれているようですが、ニーレンベルギア属には数10種類もあることから、花の形や植物の大きさ等様々なものがあります。
[補足]
■「亜麻擬(アマモドキ)」の「亜麻」は、アマ科の1年草のことを指しているようです。
つまり、アマモドキは、アマ科の1年草に似ている植物というような意味になります。
■「糸葉桔梗(イトバキキョウ)」は、ニーレンベルギア属の多年草のことですが、花の写真を見ると、確かに桔梗に似ています。
想像ですが「アマモドキ」や「イトバキキョウ」と呼ばれている別名の花は、私の実家にある白い花とは違う花なのでしょう。
色々と想像はつきませんが、ギンパイソウは、5月から6月に私の心を和ませてくれる花の代表というだけでなく、秋に入ろうとする季節になっても思い出される特別な花です。
ポイントのまとめ
ギンパイソウは、5月初旬に咲く花ですが、秋になった今頃でも、時々頭に浮かびます。白の中に少しだけ灰色を混ぜたような色をした花ですが、眩しく感じられます。
ギンパイソウの白い花は、折り紙で作ったようにぎこちなく見えるところも良いです。
理由は分かりませんが、目の前に咲いていなくても、想いおこすだけでも、心を落ち着かせてくれる素敵な花です。