東京の都心部にはカラスの群が多く、生ゴミを散らかして問題を起こしていましたが、2000年を境にカラスのゴミ問題は減少に転じました。記事では、原因と対策などをまとめて紹介しています。東京の都心部でも対策できたのですから、どこでも対応できるでしょう。
東京都心部に多いカラス
カラスが生ごみの集積場所に来て残飯を散らかされて、困っている人は多いと思います。
都心では、何故こんなにもカラスが多いのかと驚かされたこともありますが、2000年以降は都心のカラスは減ってきたようです。
実は東京の都心にカラスが多い理由には、心当たりがありました。
この理由を突き詰めて対策すれば、都会のカラスを減らすことが出来るでしょう。
何故、東京都心にカラスは群がっていたのか?
東京の都心部にカラスは、群がりますが、大阪などの関西以西の都会のカラスは、東京ほど多くありません。きっと、東京には、カラスが群れる理由があるのでしょう。
・都心にカラスが多い理由
- カラスは、夕方になると集団で夜を過ごすという習性があります。
そのため、夜間にじゃまされないで群れる場所が必要です。東京には、明治神宮や自然教育園などの大緑地があって、夜間は、人の立ち入りを禁止しているため、カラスにとっては、居心地の良い場所です。
大阪などの都市では、このような環境は少ないそうです。 - 大阪以西では生ゴミの深夜回収型が多い。
東京のゴミ回収は早朝型のため、昼行性のカラスでも早起きすれば残飯を食べることができますが、大阪以西では深夜回収型が多いために、カラスは残飯を餌にすることができません。 - 東京の都心部では、生ごみの扱いが関西以西に比べてずさんだった。
東京の都心部では剥き出しの箱に生ごみを詰めて出すことや、ポリバケツの蓋が開いているなどもありました。
つまり、東京都心にカラスが群がる理由は、安心して眠ることのできる塒(ねぐら)と、早朝に食べることのできる生ごみが豊富にあったことなどでしょう。このどちらかを失くすことで、カラスにとっては、生息しにくい場所になります。
2000年以降、東京都心のカラスが減ってきた理由
東京都は、増え続けるカラス対策のため、生ごみ回収管理を徹底しました。生ごみ回収管理とは、ルールを守らせ、生ごみがカラスに食べられないような対応です。
これは、2000年以降にカラスの数が減少に転じた大きな理由でしょう。
別の見方をすると、バブル景気が去ったことで、人々の無駄に対する意識が高くなったため、まだ食べられそうな残飯を捨てることが少なくなったためかもしれません
又、もう一つの要因として、2000年頃から、皇居などでカラスの天敵であるオオタカの繁殖が見られました。
オオタカは、カラスを捕食してしまう猛禽類(もうきんるい)です。
これを人に当てはめると、
皇居や明治神宮にライオンやトラなどが野放しでいることに相当します。
もし、1頭でもいたら人は誰も近づかないでしょう。
カラスにしてみれば、そんな恐ろしいオオタカがいるのですから、近づかなくなります。この影響については、まだ調査中です。
ポイントのまとめ
2000年を境にして都心のカラスが減ってきた理由は、このように様々なことが考えられますが、自治体でできる対策は、生ごみ回収管理の徹底です。
東京都心でもカラスを減少させることが出来たのですから、きっとどこでもできるでしょう。