昆虫の不思議な能力とそのメカニズム解明への期待

花に止まったハエ

花に止まったハエ

小さな昆虫には不思議な能力があふれています。考えると、不思議です。ハエやゴキブリの素早い動きはどのようにして実現しているのでしょうか? まだ、分かっていないことが多いですが、これらのメカニズムが分かれば、人の技術に応用されるでしょう。

▼目次

  1. 昆虫の不思議な能力
  2. 素早い昆虫
  3. ・ハエ
  4. ・ゴキブリ
  5. ポイントのまとめ

昆虫の不思議な能力

地球上には、180万種類の様々な生物が生息していますが、その半分以上は昆虫と言われています。地球上の多くの地域にいる昆虫たちは様々な環境の下で生息できる能力を持っています。
例えば

  1. ミツバチの複眼
    ミツバチの複眼には、偏光や紫外線を検知できる視細胞があって、例え太陽光線が雲に隠れても、一部に青空が見えれば正確に太陽の位置を特定できます。
  2. 夜行性の「ガ」
    夜行性の「ガ」は、人には聞こえない超音波に反応して「こうもり」の攻撃から逃げることができます。
  3. ゴキブリ
    ゴキブリはとてもすばしこい生き物ですが、この秘密は、お尻のあたりにある1対の突起「尾葉」と呼ばれる器官があるためです。この「尾葉」には沢山の毛が生えていて、わずかに風圧を受けると敵が来たことを察知できます。それは、1秒間に1㎝程度の弱い風でも感じ取れる優れものです。(人間では全く判らないものです)

このように昆虫の能力は、人に知られていないような様々なものがあります。研究のテーマには困りません。昆虫の特異な能力を究明することで新しい技術に応用できる可能性があります。実際に、さまざまな研究がされています。

 

素早い昆虫

ゴキブリ退治

ゴキブリ退治

人が嫌がる虫ですが、動きが早くて簡単には捕まえられない生物と言えば、ハエやゴキブリです。彼らは、小さな虫で脳も極小なのに、何故すばしこいのでしょうか?

 

・ハエ

ハエは、いつも前脚をこすり合わせています。ハエの脚には、味覚を感じる器官があって、逆さに天井にくっつけるように粘着性の液体も出ている大切な役目をしているからです。

こんなハエを、捕まえようとしてもすばしこくて無理です。ハエがすばしこいのは、脚と同じように特別な能力が隠されているのでしょう。実は、ハエは光の点滅を人よりも精度よく見分けることが出来るそうです。

 

《光の点滅を見分ける能力》
人の場合は、45回/秒程度の点滅まで見分けられますが、ハエは、250回/秒程度まで判ることが確認されています。
こんなことが出来ることと、すばしこい動きが出来る原因は分かっていません。

 

・ゴキブリ

 

ゴキブリの反応速度は、実に、0.02秒とでした。人の反応速度は、その10倍もかかります。
このことは、風を素早く感じる感覚器官の他に、脳の処理速度も速いことを指しています。

 

ところが、人の脳に比べると昆虫の脳は米粒程の大きさです。そのために脳の神経細胞(ニューロン)の数は、人が1000億個程度なのに対して、昆虫は人の100万分の1程度しかありません。

 

こんなに数が違うのであれば、脳を作っているおおもとの神経細胞が違うのではないか思いますが、昆虫と人の神経細胞は共通していることが判っています。

 

では、何故、人の10倍も速く反応することが出来るのでしょうか? まだ、究明できていないようですが興味はつきません。

 

ポイントのまとめ

ハエやゴキブリの事例からも想像できますが、昆虫が持っている不思議な能力の仕組みを研究して明らかにすることで、人を含めた生物の脳に共通する基本的な仕組みが判るようになるかもしれません。

 

人の未来は、小さな昆虫たちの持っている、不思議な能力のおかげで開けるでしょう。