鳥の視力は何故良いの?|鳥の眼の構造

鳥の目

鳥の目

普通の鳥の視力は、人の5倍以上あるそうです。それどころか猛禽類は、7.5倍と言われています。この記事では、なぜ、鳥の視力が良いのか、目の構造や、細胞の数の違いなどから、分かりやすく紹介しています。

▼目次

  1. 鳥の視力はどのくらい良いの?
  2. 鳥の視力がすごい理由
  3. ・眼の構造の違い
  4. ・・中心窩(ちゅうしんか)
  5. ・・なぜ紫外線が見えるの?
  6. ・・くし状体
  7. 鳥がすごい視力になった理由
  8. まとめ

鳥の視力はどのくらい良いの?

猛禽類(もうきんるい)のタカは、人の7.5倍も物を見る時に働く細胞を持っています。これは凄いことです。単純に考えると、人が100m先の物を見る時と同じ感覚で、750m先の物を見ていることになるからです。

猛禽類は人の7.5倍も視力が良いのですが、鳥類全体で考えでも、人の5倍以上も良いそうです。では、何故、鳥の視力はそれ程優れているのでしょうか。

鳥の視力がすごい理由

猛禽類の写真

鳥の視力がすごいのは、眼の構造が違うからです。人の眼と何が違うのでしょうか?

 

・眼の構造の違い

眼の内部には網膜(もうまく)と呼ばれる眼球の内壁を覆う膜があって、視覚器の主要な役目をしています。網膜の中には最も敏感な中心窩(ちゅうしんか)があります。人も持っていますが、鳥と人では大きな違いがあります。

鳥は、紫外線も見ることができます。紫外線は人には見えませんが、多くのものが紫外線を反射するため、鳥が餌を探す時や、仲間の識別などに便利でしょう。

例えば、リンは尿の中に含まれていて紫外線を反射するため、尿の近くにいる小動物の目印になります。また、紫外線で鳥を見ると羽の一部が反射して明るい光が浮き上がって見えます。

さらに、ワシ、タカ、フクロウなどの猛禽類(もうきんるい)の眼には、映像を拡大する「くし状体」と呼ばれる増幅器があります。

次に、「中心窩(ちゅうしんか)」と、「なぜ紫外線が見えるの?」、「くし状体」について紹介します。

 

・・中心窩(ちゅうしんか)

中心窩(ちゅうしんか)は、目の中心部にあって、視覚に最も寄与している重要な器官です。人の目には、1つずつ備わっていますが、鳥の眼には、2つずつあります。

中心窩が2つずつあるので、遠くの物に焦点をあてながら、近くの物を見ることができます。しかも、鳥の中心窩の細胞の数は、人の6倍(120万個/単位面積)です。

 

・・なぜ紫外線が見えるの?

人は、赤、青、緑色を見ることができます。理由は、眼の中に3種類の光受容錐体細胞(こうじゅようすいたいさいぼう)を持っているためです。

ところが、鳥の眼は4種類の光受容錐体細胞をもっていて、紫外線領域の波長を感知することができるのです。

 

・・くし状体

「くし状体」は、猛禽類(もうきんるい)が眼の中に持っている増幅装置のことです。「くし状体」は血管が集中した組織で、眼のエネルギー補給は全て「くし状体」を通して行われています。

鳥は、木々の間などを飛び回っているので、眼に飛び込む光の角度は絶えず変化します。そのため、周りの景色に影ができますが、「くし状体」で必要な場所に必要な栄養素を送ると、視界を良好に保つことができます。

「くし状体」は「櫛状体」と書きますが、それは櫛(くし)の歯のような形をして並んでいるためです。動くものを格子越しに見るとはっきり見えるのと同じ理屈です。

 

鳥がすごい視力になった理由

これは、鳥が高速で飛び回るためでしょう。もしも鳥が人と同程度の視力しか持っていなかったら、飛んでいる時に衝突してしまう事故は多発するでしょう。

人は、さまざまな交通ルールを作って事故の防止を図っています。また、センサーなどの技術を活用することで視力を補っています。

鳥の視力は、生きるための必須の機能だったのでしょう。

 

まとめ

鳥は、中心視野の視覚に寄与する「中心窩(ちゅうしんか)」をそれぞれの眼に2個持っています。人は1つの眼に1個しかありませんので、中心を凝視すると、その周辺部のピントを合わすのは難しくなります。

中心窩を人の倍持っている鳥は中心部を凝視しても、その周辺のピントも合わすことができます。

それだけではなくて、鳥の中心窩のそれぞれの細胞の数は、人の6倍もあります。人よりもずっとクリアに見えることでしょう。

さらに、猛禽類(もうきんるい)では、過酷な環境でもクリアな映像を見るための仕掛けとして「くし状体」という増幅装置で、良好な視界を得ていました。夜行性のフクロウは、かすかな光を「くし状体」で増幅して見ています。

このように鳥の視力は、考えている以上にすごいものでした。