蜜のない福寿草が昆虫を呼び寄せられる理由|福寿草のしたたかな戦略

黄色の花 福寿草

黄色の花 福寿草

福寿草は、正月に黄色の花を咲かせます。業者が意図的に開花時期をずらしたためですが、本来の開花時期も真冬で、しかも少し待てば春になる寒い時期に、蜜の無い花を咲かせます。何故、そんな時期に、開花するのか? 分かりやすく紹介しています。

▼目次

1.蜜のない福寿草が昆虫を呼び寄せられる理由

福寿草の黄色の花には、蜜がありません。昆虫のアブは、福寿草の花に蜜がないことを知っていますが、花に寄っていきます。

理由は、福寿草の花が暖かいからです。

福寿草の花はおわん型のため、中央部に太陽光線を集まって、外気温よりも10℃も高くなるからです。

 

2.最も寒い時期に開花する福寿草

初春の花 福寿草

初春の花 福寿草

福寿草(ふくじゅそう)は、真冬の2月頃から初春にかけて雪の中から顔を出して咲きます。福寿草が咲けば、厳しい冬はピークで、もう少しで春が来ます。

もう少し待てば暖かい春が来ます。福寿草は何故、こんな寒い時期を選んで開花させるのでしょうか?

 

2-1.福寿草が真冬に花を咲かせる理由

植物が花を咲かせるのは、受粉をしてくれる昆虫等を呼び寄せるためです。

暖かい、春になると昆虫も増えますが、花を咲かせるライバルの植物も増えるため、競争は激しくなります。福寿草はライバルの少ない寒い時期に花を咲かせて、激しい昆虫の奪い合いを避けているのでしょう。

まあ、これは、当たっているでしょう。但し、福寿草が真冬を選んで開花する理由は、それだけではなく、昆虫をおびき寄せる蜜を作らないためかもしれません。

 

3.福寿草のしたたかな戦略

寒い季節なら、甘い蜜がなくても、昆虫は、暖かい福寿草の花の中に潜り込んで体を温めるでしょう。福寿草はそんな風に考えたのかもしれません。

花の中に潜り込んだ昆虫(アブ)の体は、花粉だらけになります。

体が温まって元気になったアブは、花粉をつけた体で、別の福寿草の花に飛んでいって受粉してくれます。

 

3-1.何故、蜜を作るのをためらうの?

甘い蜜を準備するには、人が考えている以上に、貴重なエネルギーを使わなければなりません。そのため、植物は昆虫をおびき寄せる蜜を作りたくないはずです。

福寿草は、甘い蜜を準備するための貴重なエネルギーを使いません。花の内側の温度を上げるのも太陽エネルギーで行っています。

 

4.まとめ

多くの人は、真冬に黄色の花を咲かせてくれる福寿草について

もう少し待てば暖かい春がやってくるのに、何故こんな時期に花を開花させているのだろうと考えるでしょう。

恐らく、受粉をしてくれる昆虫の奪い合いが激しくなる時期を避けているのでしょうが、真冬に花を咲かせることで、蜜を作らなくても、昆虫をおびき寄せることができると考えたとしたら、凄い植物と言わざるを得ません。

進化論では、たまたま環境に適合したものが生きのびたと言われていますが、意図的に対応していると考えたくなります。