コブハクチョウの若鳥の色は灰色種だけではなかった

コブハクチョウ

コブハクチョウ

オオハクチョウなどの若鳥の色は灰色ですが、コブハクチョウのヒナは、灰色と白色の羽色の2通りの個体がいます。細かく見ると、足の色も2つありました。この理由は、DNA配列の個体差で決定される遺伝的多型で説明できます。

▼目次

  1. 1.コブハクチョウに白色の若鳥がいる理由
  2. 2.コブハクチョウとは?
  3.  2-1.コブハクチョウのくちばし
  4.  2-2.コブハクチョウの鳴き声
  5.  2-3.コブハクチョウの足の色
  6. 3.まとめ

1.コブハクチョウに白色の若鳥がいる理由

ハクチョウのヒナ

ハクチョウのヒナ

ハクチョウの若鳥は、灰色をしていると思っていました。日本の河川敷に来るコハクチョウの若鳥は、真っ白な親鳥と違って、灰色をしていたからです。

ヨーロッパなどにいるコブハクチョウの若鳥は、生まれた時から灰色の場合と白色の場合の2通りでした。

コブハクチョウの若鳥が灰色と白色の個体がいるのは、DNA配列の個体差で決定される遺伝的多型が理由です。ヨーロッパ西部のヒナは、灰色型が多く、東部では白色が多いと言われています。

実は、コブハクチョウには、オオハクチョウやコハクチョウにはない様々な特徴があって、足の色も、灰色のような暗い色をしたものと、薄いピンク色のような明るい色をした2つの種類います。

 

2.コブハクチョウとは?

コブハクチョウは、主にヨーロッパから中央アジアに生息しています。コブハクチョウは日本の各地の沼や池などでもみることができますが、外来種とされています。日本のコブハクチョウは、おそらく、ヨーロッパなどから人が運びこんだのでしょう。

コブハクチョウの体長は140㎝程で、オオハクチョウと似ています体重はとても重くて、平均体重で12kgもあります。

こんなに重いと3,000km〜4,000kmも飛んで日本にやってくる、オオハクチョウやコハクチョウのように長距離飛行はできないと考えられているからです。

ちなみにオオハクチョウの体重は、8kg〜12kg程ですが、確認された最も重いコブハクチョウの体重は、22.5kgもあったそうです。

コブハクチョウは、日本だけでなく、北アメリカの東部や南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどにも移入されています。

 

2-1.コブハクチョウのくちばし

クチバシの色はオレンジ色で、付け根部に黒い突起があります。黒い突起は、コブのように見えます。ただし、コブがあるのは成鳥だけで、若鳥にはありません。

 

2-2.コブハクチョウの鳴き声

オオハクチョウなどは元気よく「コオー、コオー」と鳴きますが、コブハクチョウは、小さな鳴き声で「シュー」、「ブー」などとおとなしい声を出すだけです。そのため、英語ではMute Swan(無言の白鳥)と呼ばれるほどです。

 

2-3.コブハクチョウの足の色

若鳥の羽色(灰色と白色)は、成長すると、どちらも白色になりますが、足の色はヒナの時と変わりません。

「羽色が灰色をしたヒナの足は暗い色」で、「羽色が白色のヒナは、明るい色の足」をしています。足の色は成長しても同じ色のため、成長してもヒナの時代の羽色を特定することができます。

このような、羽色と足の色の決定が両親の遺伝的な要素で決まることは、古典的な遺伝学的研究でも矛盾はないと紹介されています。

どうやら、両親の組み合わせと、生まれてくるヒナのタイプを特定することはできないようです。確率的な関係なのでしょう。

 

3.まとめ

コブハクチョウの若鳥の羽色は、灰色だけでなく、白色のものがいました。足の色も2種類あります。理由は、DNA配列の個体差で決定される遺伝的多型で説明できることが判っています。

若鳥の羽色が灰色の個体は、足の色も灰色系の暗い色で、羽色が白色の個体は、足の色も明るい色です。

若鳥の羽色は成鳥すると白くなりますが、足の色は変わらないため、成長した個体も、若鳥時代の羽色は特定できます。▲目次に戻る