北極から南極まで渡るキョクアジサシは長距離飛行のチャンピオン

地球を飛ぶ

地球を飛ぶ

キョクアジサシは、南極から北極に渡って夏を過ごした後で南極に戻ります。そのため、年間飛行で、地球1周分の距離を飛んでいると考えられていましたが、調査の結果、その倍も飛んでいました。キョクアジサシは、何故、そんな距離を飛行するのでしょうか?

▼目次

  1. 1.キョクアジサシは長距離飛行のチャンピオン
  2. 2.キョクアジサシとはどんな鳥なの?
  3. 3.キョクアジサシの飛行距離は驚きの結果だった
  4. 4.キョクアジサシが最短距離を飛行しない理由
  5.  4-1.地球上に吹く大きな風の流れ
  6. 5.まとめ

1.キョクアジサシは長距離飛行のチャンピオン

キョクアジサシは、渡り鳥の中でも最も長い距離を飛ぶ鳥と言われています。それは、南極の夏が終わる頃になると、子育てと越冬のために北極に渡るからです。

キョクアジサシは、南極から北極に渡って夏を過ごした後で南極に戻ります。その飛行距離は、地球1周分の約4万キロメートルと考えられていました。 ところが、科学者たちの調査で、往復9万キロメートルを超える個体もいることが判ってきました。

 

2.キョクアジサシとはどんな鳥なの?

キョクアジサシは、チドリ目、カモメ科、アジサシ属で体長36㎝、体重100g程の小さな鳥です。 ハトと同じぐらいの大きさです。キョクアジサシは、白い体と、長くてV字に開いた尾羽、ドーム型の頭、短い足が特徴ですが、どこにでもいるような普通のアジサシに見えます。

 

3.キョクアジサシの飛行距離は驚きの結果だった

南極 北極

南極 北極

キョクアジサシは、体重100g程の小さな鳥のため、大きな発信機を付けて調査することは出来ませんでしたが、南極から北極に渡るため、往復すると地球1周分の4万キロメートル程度の飛行をすると考えられてきました。

ところが、英国南極観測局が、1.4gの軽い追跡装置を開発して、キョクアジサシの足に取り付けて調査した結果、往復で9万キロメートルを超える個体が確認され、推定した4万キロメートルの倍の距離を飛んでいることが判りました。

 

4.キョクアジサシが最短距離を飛行しない理由

調査結果では、キョクアジサシは、さまざまな蛇行ルートを飛んで目的地に向かっていました。 では何故、最短距離を飛ばないのでしょう。

研究チームのエーバング氏によると、キョクアジサシは、地球の大きな風を利用して風の流れに乗って飛んでいたのです。

 

4-1.地球上に吹く大きな風の流れ

南極に向かって吹いている大きな風の流れは、「西アフリカ沿岸に沿って南下するルート」と「大西洋を渡ってブラジル沿岸を南下するルート」があります。

この大きな風に乗って飛行すると飛行距離は長くなりますが、エネルギー節約の面では効率的です。キョクアジサシは、体力温存のために地球に吹いている大きな風の流れに乗って飛んでいたのです。

同様に南極から北極に向かう場合は、その方向に沿って吹く風を見つけて、風に乗って飛行しています。 これが、キョクアジサシが、最短距離を飛ばないで遠回りをしていた理由です。▲目次に戻る

5.まとめ

キョクアジサまとめシという渡り鳥は、南極の夏が終わる頃、子育てと越冬のために北極に渡るため、最も長い距離を飛ぶ鳥と言われています。

キョクアジサシは、100g程の小さな鳥ですが、南極と北極間を渡ります。そのため、1年間の飛行距離は、地球1周分の4万キロメートルぐらいだろうと推定していました。

ところが、英国南極観測局が開発した軽量(1.4g)の追跡装置によって、飛行ルートと年間の飛行距離が明らかになりました。

その結果、年間の飛行距離は、推定した4万キロメートルの倍の距離を飛んでいることが判りました。

飛行距離が長い理由は、風の流れに乗って飛ぶことでエネルギー消費を少なくしていたからです。距離は長くなりますがキョクアジサシにとっては最良の飛び方なのでしょう。

ちなみに、キョクアジサシの寿命は30年のため、年間に8万キロメートル飛ぶと、生涯で240万キロメートルも飛んでいることになります。▲目次に戻る