トンビがカラスを追い出さない理由

トンビの写真

トンビが数羽のハシブトガラスに追われている姿をみた人は多いと思います。本気で喧嘩をしたらトンビの方が強いでしょう。都会には、生ゴミが沢山あってハシブトガラスが棲んでいますが、同じ食材を食べるトンビはカラスを追い払いません。何故なのでしょう。

1.カラスに追いかけられるトンビ

トンビは、体が大きい猛禽類(もうきんるい)ですが、数羽のカラスに追われて逃げている姿を見た人は多いと思います。もしもトンビが本気で戦ったら、トンビはカラスよりも強いでしょう。

何故、トンビは、自分よりも体の小さいカラスに追い出されるのでしょう。

 

2.トンビとはどんな鳥なの?

トンビは、タカ目タカ科の鳥で、身近な猛禽類です。トンビの標準和名は、「トビ」ですが、ここでは、子供の頃から呼び慣れたトンビと記載します。

トンビの大きさは、クチバシの先から尾の先までの長さが70㎝弱、翼を広げた翼開長は160㎝にもなります。ハシブトガラスの翼開長は、100㎝程度ですから、トンビは、カラスよりもずっと巨大です。しかも、トンビのクチバシは鋭くて、ワシのような風貌(ふうぼう)をしています。

 

2-1.トンビの特徴

トンビの特徴は、飛行形態でしょう。飛んでいる時は、殆ど羽ばたかないで円を描くように滑空しています。地上から飛び立つ時には、上昇気流を捉(とら)えてグルグルと舞い上がっていきます。

トンビは、狩りをするために旋回しながら獲物を探しています。そのため、飛んでいる時間が長くてエネルギーを節約できる滑空飛行が得意になったのでしょう。

 

2-2.トンビの食生活

トンビは、スカベンジャー(死肉食)の性質が強いと言われています。スカベンジャーとして有名な動物は、ハイエナです。

トンビは、ハイエナのように死肉を食べます。他の猛禽類も死肉を食べますが、トンビ程には食べません。トンビの食性は死肉が中心で、その他にはネズミやカエル、昆虫などの小さな生き物です。

トンビの食生活は、生ごみを漁るハシブトガラスに似ていますね。では、カラスよりも大きくて強そうなトンビが、大都市を縄張りにしなかった理由は何でしょうか?
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3.トンビが都会に棲まない理由

かわいいトンビかわいいトンビ

トンビが人の多い都会にいないのは、人が嫌いだからとか、人慣れしていないためと考えがちですが、そんなことはなさそうです。

以前、テレビで見ましたが、観光客でにぎわう湘南では、人が食べ物を持っていると、後方から飛んできたトンビが、さっと持ち去ってしまう光景を放映していました。

人が持っている食べ物を、持ち去るほど人慣れしていると考えた方が良さそうです。しかも、大型のトンビが、人にぶつからないで食べ物だけを奪い取る飛行技術にはすごさを感じます。

多くの人がいる場所で、人の手から食べ物を奪い去るほどの優れた飛行技術を持っているトンビには、大きな体と鋭いくちばしもあります。ハシブトガラスと本気で喧嘩すれば、断然強いでしょう。

きっと、トンビが都会の生ごみ漁りをしないのは、ハシブトガラスの縄張りとは別に理由があるのでしょう。

 

3-1.トンビには暮らしにくい都会

体の大きなトンビは、広くて見通しのきく場所で、大きく旋回しています。都会には、小さな路地がいっぱいあって電柱・電線・看板や、ビルに囲まれていて、旋回しながらゴミ集積場所を探すには適していません。

そんな都会は、体の大きなトンビには暮らしにくいでしょう。しかも、大きな体を空中に舞い上がらせるには、上昇気流も必要です。

生ごみ漁りをした後で、いつも都合よく上昇気流は吹いていませんし、混雑した場所では電線などが邪魔(じゃま)になって飛び立てないでしょう。

そんなことを考えると、ハシブトガラスよりも大きな体のトンビが、都会にいない理由は理解できます。▲目次に戻る

 

4.まとめ

体が大きくて、強そうなトンビが、ハシブトガラスに追われるのは、むやみな戦いをして傷つきたくないということとは別に、自分自身が生活しやすい場所を知っているからでしょう。

もしもハシブトガラスが、トンビの巣の近くにきて、そこから追い出そうとしたら本気で戦うでしょう。逆に、トンビが都会で暮らすハシブトガラスを追い出さないのは、トンビにとっては、都会は暮らしにくい場所なのでしょう。

トンビには、大きく旋回できるような広い空間と、障害物がない場所が暮らしやすい場所です。

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Nature Observationのサイトは2名で運営しています。一人目は写真撮影と白鳥が好きで日本全国を車で飛び回っています。最近は、無料ブログを作って楽しんでいるようです。二人目は、昆虫好きですが、写真は素人、白鳥や花の本を読んで知識は増えてきました。最近は、主にデジタル関連の、判っていそうで判りにくい内容をズバッと紹介するサイトも手掛けています。二人とも趣味の世界を謳歌している中高年のおじさんです。
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