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マルハナバチが飛ぶ仕組みは航空理論だけでは説明できなかった

芝桜とマルハナバチ

マルハナバチは、ミツバチを丸く太らせたような体形で、体重の2倍の蜜などを運べます。航空理論では、仕組みがわかりませんでしたが、シミュレーションや高速撮影技術の進歩などで解明することができました。この記事では内容を分かりやすく紹介しています。

1.航空機の飛行理論では、飛べないマルハナバチ

マルハナバチは、ミツバチ科ミツバチ亜科マルハナバチ属の昆虫で、ヨーロッパからアジアの草原地帯、東アジア、東南アジア、南北アメリカなどに分布しています。体毛は毛深いため、花粉を効率よく集めることができます。

マルハナバチは、ミツバチを太らせたようにずんぐりむっくりした体形で、体毛は毛深いため、花粉を効率よく集められますが、小さな翅のため、航空機の飛行理論では、飛べるはずがないと言われていました。

 

1-1.航空機が飛ぶ仕組みとは?

航空機が飛べるのは、翼の上下の気圧差で浮力(揚力)を得ているからです。

流線型をした航空機の翼の上側には、下側よりも早く流れる空気の層(気流)があります。そのため、翼の上側の気圧は低く、流れが遅い翼の下側の気圧は上がります。

航空機は、翼の上側と下側の気圧差で、浮力(揚力)が発生して飛ぶことができます。

鳥も航空機と同じ原理で飛行しています。ところが、翼が昆虫ほどに小さくなると高空力学の原理が成り立たなくなります。

しかも、小さな翅のマルハナバチの体の構造では、航空理論で飛ぶことはできません。マルハナバチは、どうやって飛んでいるのでしょうか。

 

2.究明されたマルハナバチの飛行法

飛んでいるクマバチ飛んでいるクマバチ

マルハナバチなどの昆虫の飛行法は、シミュレーション技術や高速撮影技術の進歩によって、究明されました。

 

2-1.マルハナバチが飛ぶ仕組み

マルハナバチは、毎秒200回を超える羽ばたきをしています。この時、空気の渦(乱流)が発生して、渦の中の圧力は低くなります。渦の中の圧力が低いと翅は、渦に引き寄せられます。

マルハナバチは、このような渦に引き寄せられる力を利用して体重の2倍もの花粉や蜜を体に付けて飛んでいました。

翅を巧みに操って、渦の中の低い圧力が体を浮かせるように操作していたのでしょう。

実は、マルハナバチだけでなく、チョウやトンボなども羽ばたいて空気の渦を作り出し、渦の中にできる低い圧力の方向に体が引っ張られる力を利用して飛んでいました。▲目次に戻る

 

3.まとめ

マルハナバチの飛行法は、航空理論では説明できないものでした。翅が羽ばたくことで生じる空気の渦内に生じる低圧力が浮力の源でした。

低い圧力を揚力にして飛べるのは、小さくて軽い昆虫の世界だから実現するのでしょう。

マルハナバチが飛べる仕組みの解明は、高速撮影やコンピュータ解析技術などの進歩によるものです。これからも、小さな昆虫たちの不思議な力は、技術の進歩と共に解明されるでしょう。

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