小さなペンギンのようなニシツノメドリのあれやこれや

ピエロの人形

正面から見た顔は、ピエロのように見えることから海のピエロとも呼ばれるニシツノメドリは、小さなペンギンのような姿をしています。欧米ではパフィンと呼ばれて大人気の鳥です。この記事では、ニシツノメドリの特徴や生態などを分かりやすく紹介しています。

1.顔が楽しいニシツノメドリ

ニシツノメドリは、クチバシがカラフルで、小さなペンギンのような風体をした鳥です。正面から見た顔は、まるでピエロのように見えるため「海のピエロ」とも呼ばれています。

ニシツノメドリは、北大西洋と北極海に生息していて欧米ではパフィンと呼ばれて人気のある鳥です。

 

2.ニシツノメドリとは?

ニシツノメドリは、チドリ目ウミスズメ科に分類されている鳥で、ハトを少し小さくしたようなサイズの鳥です。

丸々とした体に、水かきのある短い足、そして縦方向に平たくて派手なクチバシや、おしろいでお化粧をしたような顔が特徴です。白黒の羽や、よちよちと歩く姿はペンギンを連想させます。

 

2-1.特別なクチバシ

ニシツノメドリのクチバシは、オレンジ色に輝く美しい色ですが、繁殖期が終ると、色鮮やかな外側はサヤのように抜けて、地味な色のクチバシになります。(顔の色が白いのも繁殖期だけで、普段はくすんだ灰色です)

また、このクチバシは、柔軟性が高くて大きく開くことが出来る上に、クチバシの縁がギザギザしていて、数匹の魚を一度にくわえて運ぶことができます。

 

2-2.生息場所

ニシツノメドリは、アイスランドやスコットランド、スカンジナビア、北アメリカ北東部などの陸上の断崖の上に1m程の巣穴を掘って、コロニー内で結束した社会生活をしています。

但し、陸上よりも海の上での生活が中心です。そのため、陸上で過ごすのは、卵を産んでから卵が孵化するまでの繁殖の期間だけです。

 

2-3.海上で生活できる理由

ニシツノメドリが海上で生活できる秘密は、体に優れた防水性能を持っていることと、海水を飲んでも、余分な塩分を排出する機構があるためです。そのため、海の上でも長い期間生活できるのでしょう。

潜水も得意で、2分間も水中で翼を使って泳ぎ回ることができます。そのため、水深70メートルぐらいまで潜れます。

 

2-4.子育て

ニシツノメドリは、夫婦仲が良くて、同じツガイで一生過ごすと言われています。それは、1度の産卵で、1つしか生まれない卵を失敗しないで育てられるように、気心の知れた経験豊富な親鳥によって育てるという智慧(ちえ)なのでしょう。

海上生活では、夫婦はばらばらに暮らしていますが、繁殖期になると毎年同じ巣穴に戻ってきて挨拶を交わしてから協力して子育てを始めます。

ヒナが卵から出きて40日間ほど経過すると、親鳥たちは、雛を残して海に行ってしまいます。残されたヒナは1週間ほど経った夕方になると、1羽だけで、食べ物が豊富にある外洋に向かって巣立ちます。

 

3.ニシツノメドリが冬に過ごす場所

ピエロの人形たちピエロの人形たち

ニシツノメドリが越冬するために過ごす場所は、長い間確認することが出来ませんでしたが、ジオロケーターという装置と研究者たちの努力で観察することができました。

米国のメーン州を8月に飛び立ったニシツノメドリは、カナダのセントローレンス湾で豊富な魚を食べるため暫く滞在した後、同様に食べ物が豊富な、米国マサチューセッツ州ケープコッド沖の外洋で過ごします。

また、カナダの野生生物の生態系を研究している大学教授によると、カナダのマチアス・シール島から飛び立ったニシツノメドリは、セントローレンス湾と、メーン湾、米国ノースカロライナ州のハッテラス岬付近への飛行をしていました。

冬季には、食べ物が豊富な外洋で暮らしていたことが確認されました。

 

4.まとめ

小さなペンギンのような風体で、人々に癒しをもたらしてくれるニシツノメドリは、人懐こくてとても人気がある鳥でした。

ニシツノメドリは、泳ぎが得意で、繁殖期以外は海の上で暮らしている不思議な鳥ですが、数が減少して心配されています。一度に生まれる卵も、1つだけです。

ニシツノメドリが数を減らしている原因の一つは温暖化に伴って、好物の魚の数が減少したためとも言われています。

ただし、多くの人々から親しまれているニシツノメドリの生息地では生態研究活動も進んで、保護活動も成果を出してきているようです。

ABOUT ME
nature observation
Nature Observationのサイトは2名で運営しています。一人目は写真撮影と白鳥が好きで日本全国を車で飛び回っています。最近は、無料ブログを作って楽しんでいるようです。二人目は、昆虫好きですが、写真は素人、白鳥や花の本を読んで知識は増えてきました。最近は、主にデジタル関連の、判っていそうで判りにくい内容をズバッと紹介するサイトも手掛けています。二人とも趣味の世界を謳歌している中高年のおじさんです。