南半球にいるとっても仲睦まじいハクチョウたち
南半球にもハクチョウの仲間がいます。2種ともハクチョウですが、コクチョウは黒い羽で覆われていて、クロエリハクチョウは首部が黒色です。2種とも、家族愛に溢れていて、日本でも動物園などで見ることができます。良い雰囲気で気持ちが癒されます。
▼目次
1.南半球にいるとっても仲睦まじいハクチョウたち
南半球にいるハクチョウには「コクチョウ」と「クロエリハクチョウ」の2種がいて、夫婦愛や家族愛が強い事でも知られています。
1-1.コクチョウ
オーストラリアとニュージーランドに住む「コクチョウ」は、世界で唯一の黒いハクチョウと言われています。ニュージーランドの「コクチョウ」はオーストラリアから移入されたものですが、現在では野生化しています。
大きさは、1.1〜1.4メートルで体重は、5〜6kgです。
泳いでいる時は真っ黒に見えますが、飛んでいる時に現れる風切羽は白色で、くちばしは明るい赤色をしています。
コクチョウの夫婦は一夫一婦制で、最初の番(つがい)で生涯を共にすごします。普段は家族単位か、大きな群れで生活しています。
大きくて浅い湖、干潟や入り江などに住んでいますが、乾燥期に水が少なくなると、雨などが降って一時的に浸水した農地などに向かって、数100kmもの旅をすることもあります。
特別な繁殖期というものはありませんが、気候が適していれば巣作りをします。
この時、番(つがい)は協力して巣を作り、浅瀬か島の中に、アシや草、海草などを山にしたような巣を築きます。
卵の色は、薄緑色をしていて、4個から6個ほど産まれます。約5週間で孵化(ふか)しますが、雛(ひな)は成熟するまで3年もかかかります。そのため、抱卵から成熟まで夫婦で子育てをする微笑ましい姿を見ることができます。
1-2.クロエリハクチョウ
南アメリカ南部の数カ所(アルゼンチン・チリ・フォークランド諸島)には、「コクチョウ」の近縁種の「クロエリハクチョウ」というハクチョウがいます。
彼らは、首部から頭部は黒色ですが、体部は白色の羽です。そして灰色をした、くちばしの根元には目立つ赤いこぶがあります。体の大きさは、1メートル程度で、ハクチョウとしては最も小さい種類です。
普通は、淡水湖や湿地などに住んでいて、水草などを食べています。群れは作らないで番(つがい)単位で生活をしています。1度に産む卵は4〜8個で、36日間抱卵して孵化します。卵の色はクリーム色です。
クロエリハクチョウの性格はとても臆病ですが、家族愛は強くて、小さな雛たちは親鳥の背中に乗って運ばれます。
夫婦は、もちろん一夫一婦制で生涯を同じ伴侶で仲睦まじく過ごします。
この姿はとても微笑ましいものです。日本で飼育されている「クロエリハクチョウ」でも、家族で仲良く過ごす姿をみることができます。
2.まとめ
南半球には、夫婦愛や家族愛が強くて、微笑ましいハクチョウの仲間がいます。「コクチョウ」と「クロエリハクチョウ」の2種です。
コクチョウはブラックスワンとも呼ばれるように、黒い羽ですが、飛んでいる時に見れる風切羽は白色で、くちばしは明るい赤色です。
クロエリハクチョウは、首部が黒色で、白鳥の仲間では最も小さな種です。
2種とも動物園で見ることが出来ますが、コクチョウは茨城県周辺で野生化したものもいます。恐らく、飼育していたものが逃げ出したのでしょう。
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