野鳥は、常に羽繕いをしています。この記事では、野鳥は何のために羽繕いをしているのか、水浴びや砂浴びとの関係はあるのか等をまとめています。野鳥のちょっとした仕草について知ることができます。バードウォッチングのきっかけになるかもしれません。
1.鳥の羽繕い
野生にいる鳥は常に清潔で美しく保たれています。鳥は常に、猫の「毛繕い」のような「羽繕い(はづくろい)」をして体を清潔に保っているからです。
野鳥の「羽繕い」は、クチバシを羽毛に入れて整えたり、足で頭をかいたりします。真冬でも冷たい水に入って水浴びもします。水が凍った時には、砂を浴び、雪がある時には、雪浴びをする鳥もいます。
1-1.羽繕いをする理由
鳥たちは、動物に襲われそうになった時には、飛んで逃げます。もしも羽に、不具合があって、直ぐに飛ぶことが出来なかったら、命にかかわる事態になるでしょう。
「羽繕い(はづくろい)」は、鳥にとっては、緊急時に直ぐに飛たって逃げるための、大切な準備だったのです。
1-1-1.羽繕いの仕方
鳥の羽繕いは、尾の付け根の背面にある皮脂腺から分泌される油脂を、クチバシで羽毛の表面に塗っていました。クチバシが届かない頭部や首の周りの羽毛には、クチバシで足に油脂をつけてから、足に付いた油脂を塗っていました。
油を羽に塗ると、羽毛は整えられ、汚れを落とし、防水処理加工もできるからでしょう。
2.野鳥が水浴びや砂浴びをする理由
野鳥の水浴びは、埃をとることと「羽繕い」の時の油脂の伸びをよくするためです。
野鳥の砂浴びは、水浴びの代わりでした。ダニなどの寄生虫をとるために羽毛に砂をかけて落としていました。
このように野鳥が水浴びや砂浴びをする理由は、大切な羽が、いざという時にしっかり機能してくれるように整えていたのです。水浴びや砂浴びは、羽繕いとの一連の大切な行為だったのです。
3.まとめ
野鳥の羽繕いは、皮脂腺から分泌されている油脂を、クチバシで羽毛の表面に塗って緊急時に直ぐに飛たって逃げることができるようにするためのものでした。
水浴びや砂浴びは、ダニなどの寄生虫をとるためのもので、羽繕いと繋がる一連の大切なものでした。
但し、言葉も話せない野鳥たちが羽繕いをして羽のケアをすることや、砂浴びで、体に付いた寄生虫を取り除く方法をどのようにして獲得したのでしょうか。
人から見ると当り前のことですが、良く考えると不思議です。